拍米日記

孤高でありたい

モスクワ・サンクトペテルブルク旅行記⑬ サンクトペテルブルク2日目① VSエルミタージュ

 サンクトペテルブルクの観光名所と言えば、やはりなんといってもエルミタージュ。旧ロシア王宮を含むこの美術館は、ロシアだけにとどまらずユーラシア世界各所の美術品・宝物を収蔵。とても価値の高い博物館です。そして目の前にネヴァ川を望むこの建物は、川と合わせて美しい景観を作っており、間違いなくサンクトペテルブルクの象徴の一つです。

 

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エルミタージュ前の広場より。旧王宮だけあって建物も壮観。

 

 …が。この美術館はとても広い。はっきり言おう、狂っている。そもそもの王宮が広いのに、更に3つの建物を繋いだ設計。その結果、ただでさえ一つの展示室が広いのにその数は優に100部屋超え。展示床面積は67,000平米、東京ドーム約1.4個分。日本最大の東京国立博物館の約2倍、というわけで、ここを全部回るとそれだけで半日以上、1日は軽く潰れる、と評判。もちろん一つの絵をじっくり、長く見るのも楽しみではあるのだが、なかなかサンクトペテルブルクに来る機会の無い我々。この機会に様々なものに目を通しておきたい。そんな心で、エルミタージュの公開されている全部屋を回ろうとした、2人組の物語です。

 それにしても、ここより広いルーブル美術館はなんなんだ。

 

 エルミタージュ美術館

 

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エルミタージュとその周辺の航空写真。左はネヴァ川。この日は本館の話。

 

 エルミタージュ(Hermitage)はフランス語で隠れ家とかそんな感じの意味だとか。なんでそんな単語を王宮に…?
  この日、エルミタージュに全精力を尽くすために開館時間に合わせて突撃。

  

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こちらは新館。いくら太陽が低いとはいえ、逆光が酷すぎないか?

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エルミタージュ前の広場に立つ1812勝利記念塔。柱みたい。

 エルミタージュは学生無料←!?と書かれてあったので、日本の学生証(ISICではない)を見せたところ、インフォメーションセンターに通された末、なんと無料で入れることに。ありがてえ…。追加でツアーにも参加するのである程度のお金は払いましたが。

 ちなみに、ロシアの観光施設は、ISICの学生証を持っていると割安で入場できる場所が多かったので、発行できる人は発行してからロシアに行くことをお勧めします。

 

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ツアーの時刻表。殆どがロシア語のツアー。

 上の時刻表からわかるように、ロシア語のツアーは多い一方で英語のツアーは少ない(当然)。ということで数少ない(この日は1回ずつ)のツアー2つに参加。

 …エルミタージュには、ツアーでしか入れない部屋が2つあり、それぞれゴールデンルームとダイヤモンドルームと呼ばれています。写真撮影が禁止だったので写真は無いですが。
 

 

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入場後、展示室に至るまでの階段。既に美しい、が写真が下手。

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展示室。宮殿の部屋だけあって広い。足を酷使する。

 

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様々な展示室。歩くだけで楽しい。
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シャンデリアもいい。縦横の写真が混在するのは許して。
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様々なエカチェリーナ2世

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ダヴィンチ。
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私はレンブラント好きです

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なんでこんなものがここに…?
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絵以外にも色々あるのが面白い。

 

 といった感じで、絵、宝飾品、像、その他などなど様々な展示品があり、非常に楽しかった…のですが。あまりにも展示品が多すぎて1日で全部見ようとするとあまりにも身体と頭が追い付かない。あまりにも時間が足りなさすぎる。特に最後の方に回ったエリア、東アジアと中東文化系の展示品のエリアはほとんど記憶にない。当時の精神状態はかなり危うかったような。というわけでほんとうにゆっくり見る機会が欲しいですね。サンクトペテルブルクに2週間とか滞在出来たらいいのになあ、とか思ったり。部屋だけ見る日が欲しい…。

 さて、ここからはツアーで入った部屋の話。ゴールデンルームは、その名の通り金…だけではないですが、金を中心とした、紀元前5C~紀元後10Cあたりまでのロシア周辺の宝飾品の展示室。一般に、世界史でロシア、つまりルーシの名前が出てくるのはキエフ公国あたりでしょうか。世界史の表舞台に出てくるのはそれこそ大北方戦争スウェーデンに勝ってから、でしょう。つまり、我々がロシアについて語る、その多くは18世紀に入ってから、というわけです。(タタールのくびき等、モンゴル帝国に侵攻されるあたりでは出てきますが)さて、ここで出てくる多くの展示品はどんなものだったか?というと、コーカサスブルガリア、クリミアなど、黒海沿岸文化の展示品が主でした。この展示を見て、黒海がこの辺りの文明において如何に重要であるか、ということを思い知ったのでした。

 更にダイヤモンドルームは、帝国時代に贈られた・集めた宝飾品が様々。そう書くしかない。(あまりにも多すぎて一つ一つの明瞭な記憶が無い)あまりにも宝飾品だらけで感覚が麻痺しそう。どちらのツアーも面白かったが、こちらの部屋の方がお勧めだろうか?

 ちなみに英語は十二分に聞きやすかったので安心。たまにロシア人の英語はとんでもなく聞きにくいのが混じっているが、流石にそこは一大観光地だけある。まあ私の英語力不足でよくわからないことも多かったのですが

 

 さて、ぐるぐるエルミタージュを回っているうちに時間が経ち、最後の部屋を見終わったのは閉館20分前。いつの間にかもう夕方。それでもなんとか展示室全てを見ることには成功したのでした。

 またサンクトペテルブルクに行く機会があれば、その時は夜間開館日に来たいなあ、と思ったり。

 

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いつの間にか太陽は背中にあった。

 

 さて、この時点で午後6時。当然既に足を中心に身体はフラフラなのですが、今日はもう少しやることがある、ということで徒歩で次の場所へ向かいました。Yandex使えばいいのにね。

 

 ところで。エルミタージュ、メジャーな観光地過ぎて書くことが無い。本当に困った。

 

 

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