拍米日記

孤高でありたい

モスクワ・サンクトペテルブルク旅行記④ モスクワ2日目① クビンカ戦車博物館への道

 ロシアの歴史と切っても切り離せないものとして、軍事が挙げられます。世界史においてロシアが活躍する場面は、例えばナポレオン戦争だったり、独ソ戦だったりと、戦争が関わってくることが多いです。日本にはほとんど存在しない軍事博物館も、ロシアに行けば数多く見ることができます。ミリオタに優しい国、ロシア。

 

 モスクワ滞在2日目、ロシアを代表する軍事博物館の一つ、クビンカ戦車博物館を目指した二人の物語です。

 

 

クビンカ戦車博物館とは?

 モスクワ近郊にある、世界最大級の戦車博物館。ロシア戦車だけに限らず、第二次大戦枢軸国の戦車や戦後西側諸国の戦車まで様々な車両を展示。ここにしかない車両も数多く存在します。

 

 戦車博物館として非常に上質なので、戦車がそれなりに好きな私としては是非行きたいところ。なのですが、到達難度が他の観光地と比べて格段に高い。その理由は以下の通り。

 

①中心部に無い

 以下の地図の通り、モスクワ中心部から西に40kmほど行った地点。地下鉄はもちろんそんなところまで行ってないので、アクセスが難しい。近郊電車(エレクトリーチカ)が近くまで走っているので、それに乗るのが定石なんだろうか。それでも駅からかなり遠いので冬は厳しい。そもそも我々にはロシアの電車に正しく乗れる自信が無かった。ところでエレクトリーチカって可愛い響きですよね。

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モスクワと書かれた場所が中心部、ピンを立てた場所がクビンカ戦車博物館。直線で40kmほど。

 

②日本語で書かれた訪問レポートが少ない

 日本語でクビンカ戦車博物館と検索してもなかなか訪問記録が出てこない。特に、個人旅行客が訪れた記録が少ない。大方検索しても出てくるのは英語のツアーで訪れた記録がほぼ全て。

 日本語版Wikipediaの「クビンカ戦車博物館」の「アクセスと料金」の欄には以下の記述が。

クビンカ(Кубинке)駅より無料のシャトルバスが運行、帰りも30分間隔でバスが出ている。 かつては入場に際し、外国人は10日以上前に申請が必要とされていたが2015年現在では事前申請もなく撮影料込みの入場料1200ルーブル(休日は1500)を支払うだけで許可される。 この場合ガイドはつかないが自由に行動できる。 毎朝10時より開館だが、月曜日は定休日なので注意が必要。

 5年前の情報。これを当てにして行ける勇気のある人は頑張ってください。

 え?英語のホームページがある?英語のレポートを探せ?英語のホームページに気づいたの渡航1日前だったんだよ!!…英語版のホームページには色々書いてるかもしれないので読んでみてください。

 

③数年前から改修?していたせいで古い情報が当てにならない

 いくつかの記述を漁っていると、どうやら戦車博物館自体が「パトリオットパーク」の中に内包された、という記述をいくつか発見。更に、戦車を移設しているという記述もあり、どうやら数年前の記述が当てにならない、ということになってしまった。

 

④「地球の歩き方」に記述が無い

 これが最も大きい理由かもしれない。当然軍事好きの人間にしか興味を示されない、マイナーな観光地であるため、載っていないのかもしれない、が。地球の歩き方に記述が無いということは、そもそも「英語が通じない」という可能性すらある、ということを意味する。いくら何でも英語が通じないとコミュニケーションが絶望的なのでどうしようもない。

 逆に言うと、「地球の歩き方」に記載がある場所は、基本英語が通じるか、何らかの形でコミュニケーションが取れる場所である可能性が高いということである。地球の歩き方を一冊持っているだけで旅行難度が大きく下がったと言ってもいい。一旅行に一冊地球の歩き方

 

 以上のような理由で、二の足を踏んでいた我々だったのですが、なんとか交通手段を確保してクビンカ行きを決定。ここで出てくるのが「Yandex Taxi」。これはアメリカにおけるuberのようなタクシー配車アプリ。アプリ自体は英語に対応しており、ロシア語を理解していなくても利用可能。ロシア語圏の都市部で使えるようで、白タクの多いロシア国内で安心してタクシーに乗るならこれを使うのが一番。そして、日本とは違ってタクシーの代金が安いのも利点。

 ロシアを旅行する際は是非Yandex Taxiを。お勧めです。別にYandexからお金をもらっているとかは無いですよ?

 

 というわけで、Yandex Taxiを利用して1時間弱でパトリオットパークへ。料金は2000円ちょっとくらい。二人なら上々でしょう。

 

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ガソリンスタンドの値段。ロシアは言わずと知れた産油国なので安い…たぶん。単位が分からないので断言できない。

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郊外にはこういうアパートが林立する風景が見られる。これもロシアらしい風景なのだろう。

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パトリオットパークの看板。「愛国者公園」という名前は如何にも、といった感じ。

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パトリオットパークのロゴ。「私は愛国者」はキャッチフレーズだろうか。

 この後、英語が通じないチケット売り場で悪戦苦闘したり、展示場まで行く黄色いシャトルバスに乗らずにふらふら歩くなど、色々ありましたがなんとか展示場へ。

 

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パトリオットパーク近くの道。寒々としていて山はおろか丘も見えない。土と森が寒冷地のもの。

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展示場までの道端に何故戦車があるのか。This is Russia.

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パトリオットパーク第一展示場入り口にて。写真から平原のど真ん中にあることが伝わるだろうか。

 パトリオットパークへの行き方解説を冗長に書きすぎたので、博物館の中は次の記事で。

 

 最後に。パトリオットパーク・クビンカ戦車博物館へ行きたい方へ。私はYandex Taxiで訪れることをお勧めします。なお本記事を参考にしたせいで何か損害を被った場合や、情報が古くなっていた場合、私は一切責任を取りません。ご注意を。

 

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