最も種族値が個性的なポケモンは誰か?
現代社会は、皆が皆、それなりの画一的な能力が求められていた時代とは異なり、何か秀でた能力、いわば個性を求められる時代になりつつある。出る杭が叩かれる時代から、出る杭を伸ばす時代になるのだろうか。目指せオンリーワン。
ポケモンでも、個性的な能力が重視されることが多い。例えば極端な能力の持ち主はそれを活かした活躍場所がある一方で、平均的に高い能力値を持ったポケモンは差別化に苦労することもしばしば*1。誰か私の大好きなエムリットを救ってくれ。
そこで今回は、最も個性的な種族値を持ったポケモンは誰か、ということを探ってみたい。
個性的な種族値の定義は様々できるだろうが、今回は「同じ値の種族値のポケモンが居ない」ということを個性的な種族値の定義としたい。この「同じ値の種族値を持つポケモンがいない種族値」を、以降「固有種族値」と呼ぶ。今回検討するのは、HP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさの6つのステータスの種族値と、それらを合計した合計種族値の7つ。そして、最も多くの固有種族値を持つポケモンを、この記事では最も個性的なポケモンとしたい。ちなみに、同じ数の固有種族値を持つポケモンが複数いた場合、次に同じ値の種族値を持つポケモンが少ない種族値について、その同じ値を持つポケモンの数を比較し、少ない方をとする。
今回は、種族値の変わるフォルムチェンジ等は全て別のポケモンとして扱う。種族値が変わらないのであれば同じポケモンとして扱う。たとえば、トリトドンやアンノーン、ミノムッチは1種類、パンプジンやデオキシスは4種類、ミノマダムは3種類を別のポケモンとして扱う。
まず、固有種族値を持つポケモンをステータスごとに抽出するわけだが、あまりにも行数が嵩むので記事の末尾に書くことにする。全ポケモンの中で固有種族値を複数持つポケモンは55種類おり、そのうち49種類は2つの固有種族値を持っている。この記事では、残りの6種類のポケモンについて個々に見ていこう。
固有種族値を3つ持つポケモン
日食ネクロズマ
97-157-127-113-109-77 合計680
またアローラか。ソルガレオを取り込んだネクロズマは、その圧倒的な攻撃と防御面が固有種族値。流石伝説といった能力で、非常に高い攻撃と特性プリズムアーマーを合わせた高い防御力を持ち合わせ、更にタイプも優秀。
HP97は6種*8、特攻113は1種*9、素早さ77*10は6種存在。合計680は多数の伝説のポケモンが該当。
ちなみに似たような種族値の月食ネクロズマは、特攻157と特防127が固有種族値だったものの、攻撃113が1種*11、防御109が1種*12いたため固有種族値は2つどまり。
ウルトラビーストはその異質さを種族値で表すために、他のポケモンと違う異質な種族値を設定されているという噂があったりなかったり。ということはやはり、残りもウルトラビーストで占められる、と見せかけて…?
まとめ
ということで、ウルトラネクロズマがもっとも個性的な種族値をしたポケモンであることが明らかとなった。また、一般のポケモンの中ではゴニョニョの種族値が最も個性的であることも明らかとなった。
今回の調査で、ゴニョニョのような、あまり人の関心を集めないところにも、意外な個性が眠っていることが明らかになった。今後は、今までより広い視野でポケモン世界を俯瞰し、新たな個性を発掘し、活かしていくべきなのではないだろうか。
また、今回は種族値のみに観点を絞ったが、タイプや特性、覚える技へ焦点を当てて個性を発掘することもできるだろう。今後は、こちらの方面についても考えていきたい。*20
おまけ 固有種族値一覧
HP
255:ハピナス
250:ラッキー
223:アクジキング
216:ジガルデ(パーフェクトフォルム)
190:ソーナンス
170:ホエルオー
165:ママンボウ
160:カビゴン
144:ハリテヤマ
122:ダイオウドウ
116:ムシャーナ
114:モロバレル
111:トリトドン
107:マッシブーン
104:バクオング
101:フレフワン
99:トロピウス
98:アーマーガア
93:タチフサグマ
81:ニドキング
56:ハリマロン
37:コロボーシ
36:バニプッチ
31:ツチニン
1:ヌケニン
こうげき
190:メガミュウツーX
185:メガヘラクロス
181:カミツルギ
167:ウルトラネクロズマ
164:メガバンギラス
157:日食ネクロズマ
147:オノノクス
143:メルメタル
139:マッシブーン
136:メガミミロップ
129:テラキオン
128:メロエッタ(ステップフォルム)
127:ズガドーン
121:ガチゴラス
118:オトスパス
116:エースバーン
108:アバゴーラ
106:ドグロッグ
102:ニドキング
97:クイタラン
91:バクオング
88:レパルダス
79:ミノマダム砂地
46:オタチ
43:ゴクリン
42:タテトプス
36:ホルビー
33:ソーナンス
28:クスネ
27:モンメン
24:ドーミラー
23:ソーナノ
22:コフーライ
15:ヒンバス
ぼうぎょ
211:ツンデツンデ
184:クレベース
168:トリデプス
152:ドヒドイデ
143:メルメタル
139:マッシブーン
133:アバゴーラ
129:コバルオン
127:日食ネクロズマ
126:メガタブンネ
123:メガフシギバナ
119:ガチゴラス
116:ドータクン
112:アイアント
111:メガリザードンX
108:ミカルゲ
106:ヒードラン
102:ビークイン
98:アマージョ
94:メガミミロップ
92:オニシズクモ
87:ニドクイン
82:ダストダス
74:アシレーヌ
59:フシデ
56:ケイコウオ
51:コロトック
33:エリキテル
31:コスモッグ
23:ゴニョニョ
10:ハピナス
とくこう
194:メガミュウツーY
175:メガフーディン
173:デンジュモク
167:ウルトラネクロズマ
159:メガリザードンY
157:月食ネクロズマ
153:サトシゲッコウガ
151:ズガドーン
136:ブリムオン
134:ポットデス
132:メガユキノオー
128:メロエッタ(ボイスフォルム)
126:アシレーヌ
122:メガフシギバナ
116:メガヤンマ
108:ダイケンキ
106:マラカッチ
104:ゴウカザル
102:ゼラオラ
93:メガジュペッタ
88:レパルダス
82:キュワワー
78:モウカザル
64:ブニャット
51:ゴニョニョ
41:スカンプー
39:カメテテ
31:オニスズメ
23:ソーナノ
とくぼう
230:ツボツボ
200:レジアイス
145:盾ザマゼンタ
142:ドヒドイデ
138:トリデプス
132:オニシズクモ
129:ビリジオン
128:メロエッタ(ボイスフォルム)
127:月食ネクロズマ
126:メガタブンネ
123:ドラミドロ
121:マホイップ
114:ポットデス
113:ヌメイル
109:日食ネクロズマ
108:ミカルゲ
106:ヒードラン
103:ブリムオン
102:ビークイン
99:マッギョ
97:ウルトラネクロズマ
94:エレザード
91:ジジーロン
88:タテトプス
84:ガラルマッギョ
78:チェリム
68:カジリガメ
64:ゼニガメ
51:コロトック
47:マケンカニ
36:ホルビー
34:コリンク
33:カゲボウズ
32:シママ
23:ゴニョニョ
すばやさ
180:デオキシスS
160:テッカニン
151:フェローチェ
148:剣ザシアン
143:ゼラオラ
142:ドラパルト
140:メガミュウツーY
136:カマスジョー
132:サトシゲッコウガ
129:ウルトラネクロズマ
127:シェイミ(スカイフォルム)
126:ファイアロー
124:アブリボン
123:オンバーン
122:ゲッコウガ
119:エースバーン
118:ルチャブル
117:エンニュート
114:ココロモリ
113:ジャローダ
107:ズガドーン
94:ラビフット
89:ビビヨン
87:サワムラー
86:家電ロトム
54:パンプジン特大
27:シズクモ
26:ワンパチ
24:ムンナ
22:プロトーガ
13:ツンデツンデ
合計
754:ウルトラネクロズマ
708:ジガルデ(パーフェクトフォルム)
690:ムゲンダイナ
660:キュレム
635:メガラグラージ
620:ヨワシ群れ
615:メガプテラ
594:メガユキノオー
579:メガピジョット
575:メガライボルト
567:アーケオス
565:メガアブソル
552:フラージェス
550:ウルガモス
531:ゴーゴート
523:レントラー
519:ワルビアル
517:ダダリン
514:クレベース
509:ガマゲロゲ
499:ファイアロー
497:ゼブライカ
489:ナットレイ
486:ジガルデ10%
481:エレザード
478:ケケンカニ
473:スワンナ
467:マルノーム
462:フレフワン
461:マラカッチ
456:テッカニン
446:レパルダス
445:タブンネ
442:オニドリル
436:モルペコ
431:デデンネ
428:エモンガ
423:ホルード
409:テールナー
401:アーケン
382:ヒノヤコマ
375:ノズパス
371:フラエッテ
369:シシコ
363:ルクシオ
358:ハトーボー
351:ワルビル
349:ピジョン
338:マケンカニ
336:アンノーン
334:ユキカブリ
319:バチュル
313:ハリマロン
307:フォッコ
306:カメテテ
302:ゴクリン
(299:ロコン)*21
289:エリキテル
284:カムカメ
281:チョロネコ
273:ニドラン♂
266:ツチニン
264:マメパト
263:コリンク
255:ミネズミ
251:ポッポ
244:ミツハニー
242:エレズン
236:ヌケニン
230:コソクムシ
224:ミノムッチ
218:ピィ
215:オタチ
213:コフーライ
198:ラルトス
194:コロボーシ
190:ルリリ
185:ユキハミ
175:ヨワシ単独
空白のすばやさ種族値53を考察する
ポケモンの能力値はHP、こうげき、ぼうぎょ、とくこう、とくぼう、すばやさの6種類からなる。この6種類の能力値のうち、最も大事な能力はどれだろうか。
ポケモン対戦を多少なりとも考え、戦ったことのある人なら、ほとんどがすばやさと答えるのでは無いだろうか。行動順が先であることが極めて有利であるゲームであるにもかかわらず、すばやさに1の差があるだけで行動順が決まってしまうからだ。追い風、トリックルーム、電磁波、龍の舞、ダイジェット、岩石封じ、ねばねばネットといった素早さを操作する技、あるいはすいすい、かそく、すなかき、かるわざといった素早さを操作する特性、こだわりスカーフという素早さを操作する道具が頻繁に使われ、強力であると言われるのもすばやさの重要性に由来する*1。また逆に、すばやさの関係を無視して行動順を操作できるマッハパンチ、しんそく、ねこだまし、はやてのつばさ、いたずらごころといった要素が強いと言われるのも、すばやさが重視される裏返しと言える。他のステータスよりも1の差が大きく関わってくるだけあって、そのすばやさ1の差を作るための調整は他のステータスよりも頻繁に議論の対象となっている*2。
そんな、1の差が大きな違いを産むすばやさは、その種族値*3の値も細かく調整されており*4、特徴的な数値を持つ、もしくは対戦で頻繁に見るポケモンのすばやさ種族値は記憶に残りやすい。例えばすばやさ種族値130*5は長きにわたって基準の値となっていた。他にも142*6、102*7、96*8などは頻繁に話題に上る。細かく調整されているとは言っても、キリのいい数値*9には数多くのポケモンがおり、その激戦区を上回るすばやさを持っているポケモン*10は高く評価され、逆に下回っているポケモン*11は他の能力が優れていても評価を下げることもしばしばである。
さて、すばやさが本当に細かく調整されていることを示すこととして、すばやさは他のステータスに比べて様々な種族値を持つポケモンがいるという特徴がある。他のステータスでは、この値を持つポケモンはいない、ということがしばしばあるのだが、すばやさにおいてはこれが少ないのである*12。例として、種族値80~100の区間を見てみよう。以下に、その種族値のポケモンがいない値を示す。*13
HP:96、94、87
こうげき:99、96
ぼうぎょ:96、93、81
とくこう:96、89、84
とくぼう:93
すばやさ:なし
例えば、HPであれば、HP種族値96、94、87のポケモンは現在存在しない*14。他のステータスにおいても、80~100の21個の数字のうち1~3個の空白が存在する。しかし、すばやさはこの80~100の区間においては空白が存在しないのである。21の数字のうちに、ポケモンが密に詰まっているのである。
ここでは例として、80~100という区間を挙げたが、この区間を広げても、その数字に対応するすばやさ種族値を持つポケモンはほぼ必ず存在する。なんと、20~130の111個の数字のうち、109個の数字は実際にこれをすばやさ種族値として持つポケモンがいるのである。*15本当にすばやさ種族値〇〇のポケモンなんかいるの?と思った方は調べてみて欲しい。*16ちなみに、130を超えると次は132*17、135*18と続き、20を下回ると15*19、13*20と続くので、20~130の区間が通常のポケモンの素早さ範囲と捉えることができるかもしれない。*21
さて、先ほどの文章を読んで疑問に思った人がいるかもしれない。「『20~130の111個の数字のうち、109個の数字は実際にこれをすばやさ種族値として持つポケモンがいる』のであれば、逆に対応するポケモンが存在しない2つの数字は何なのか?」と。最もな疑問である。この、対応するすばやさ種族値が存在しない数字のうちの1つは、「21」である。これは、私が20~130というキリの良い区間を設定したかったがために生まれてしまったとも解釈できるので、ここでは深くは言及しない。*22
そして、もう一つの対応するポケモンが存在しない数字、それが今回の主題、「53」である。
何故わざわざこの53を取り上げたのか。それは、このすばやさ種族値53の空白が突然現れるため、逆に奇妙に目立つからである。22~130の109個の数字のうち、ほとんどの数字には対応したポケモンがいるのに、何故か53だけが存在しない。前後の数字と見比べてみても
60:54種*23
59:3種*24
58:8種*25
57:5種*26
56:5種*27
55:33種*28
54:1種*29
53:なし
52:5種*30
51:3種*31
50:56種*32
49:2種*33
48:7種*34
47:2種*35
46:5種*36
45:40種*37
隣の54が1体しかいないのも気になるが、53が不自然に空白なのがよくわかるだろう。これを見ると、51~52にいるうちの1匹を53に持ってきて、空白を埋めてもよさそうなのに、と思わざるを得ない。
そこで、私は考えた。ゲームフリークにとって、このすばやさ種族値53という値には何か不都合があるのではないか。何か、この不自然な空白を説明できるものがあるのではないか。そう思い、この記事を書いた。
さて、まずはこの53という値を種族値に持つポケモンがいるかどうかを調べてみよう。
◇HP種族値53のポケモンは3種類いる。(ポッチャマ、マーイーカ、ズガドーン)*38
◇こうげき種族値53のポケモンは7種類いる。(ヤナップ、バオップ、ヒヤップ、クルミル、ウデッポウ、ヒドイデ、ウツロイド)
◇ぼうぎょ種族値53のポケモンは7種類いる。(サワムラー、ゴクリン、ポッチャマ、マーイーカ、ヌメイル、アクジキング、ズガドーン)*39
◇とくこう種族値53のポケモンは8種類いる。(ヤナップ、バオップ、ヒヤップ、プロトーガ、ドヒドイデ、マッシブーン、ツンデツンデ、アーマーガア)
◇とくぼう種族値53のポケモンは5種類いる。(ゴクリン、チェリンボ、マッシブーン、アクジキング、ミブリム)
◇すばやさ種族値53のポケモンは存在しない。
◇平均種族値53、つまり合計種族値318のポケモンは3種類いる。(フシギダネ、チコリータ、ナエトル)*40
他のステータスでは、種族値53という値が存在する一方で、何故かすばやさでは存在しないということがわかった。つまり、種族値53という値は別にゲームフリークにとって特別な値ではないということが分かってしまった。*41ただし、フシギダネ等の一部の種族値平均が53であることは考慮するべきかもしれない。特にフシギダネは図鑑番号1番の特別なポケモンなので、もしかするとゲームフリークにとってこの53がフシギダネと同様に思い入れのある数値なのかもしれない。だが、これはあくまでも推測に過ぎないため、これ以上は言及しないこととする。
この調査によって、すばやさ種族値53の空白の謎が更に深まる結果となってしまった。
今度は、53という数字がポケモンというゲームにおいてどういう意味を持つのかを考えてみよう。もしここで特徴的なものが観測されれば、53という数字が、ゲームフリークに取って特別な数字である可能性が考えられる。
◇カントー図鑑・ぜんこく図鑑の53番はペルシアンである。
◇ジョウト図鑑の53番はメリープである。
◇ルビー・サファイア・エメラルドでのホウエン図鑑の53番はギャラドスである。
◇オメガルビー・アルファサファイアでのホウエン図鑑の53番はコイキングである。*42
◇シンオウ図鑑の53番はミツハニーである。
◇ブラック・ホワイトでのイッシュ図鑑の53番はエルフーンである。
◇ブラック2・ホワイト2でのイッシュ図鑑の53番はブビィである。
◇セントラルカロス図鑑の53番はトサキントである。
◇コーストカロス図鑑の53番はイワークである。
◇マウンテンカロス図鑑の53番はタマゲタケである。
◇サン・ムーンでのアローラ図鑑の53番はウインディである。*43
◇メレメレ図鑑の53番もウインディである。
◇アーカラ図鑑の53番はブースターである。
◇ウラウラ図鑑の53番はメノクラゲである。
◇ポニ図鑑の53番はイワンコである。
◇ウルトラサン・ウルトラムーンでのアローラ図鑑の53番はペルシアンである。*44
◇メレメレ図鑑の53番もペルシアンである。
◇アーカラ図鑑の53番はムーランドである。
◇ウラウラ図鑑の53番はゴルダックである。
◇ポニ図鑑の53番はコイキングである。
◇ガラル図鑑の53番はアママイコである。
さて、以上の情報から、私にはなにか法則性や意図的なメッセージを見つけることはできなかった。よって、ゲームフリークにとって53が特別な数であることは特に読み取れなかった。ほかにポケモンのゲームの中で53という数字が登場しないかを考えたが、道路番号にもなっていないので残念ながら思い当たらなかった。
さて、更に今度はポケモンに限らず、この53という数字について考えてみよう。*45
53とは…
◇16番目の素数。前は47、次は59。
◇88番目のソフィー・ジェルマン素数*46。前は41、次は83。
◇4番目のオイラー素数である*47。前は47、次は61。
◇元素番号53はヨウ素である。
素数である以外に大きな特徴のある数字があるとはなかなか見られない。ここから53の特殊性を見ることが思いつかなかった。
53の前の空白である21との共通点も探したが、21が素数でないこともあり、共通点はあまり見つけられなかった。ちなみに原子番号21はスカンジウムであり、ヨウ素とスカンジウムからなるヨウ化スカンジウム(ScI3)はメタルハライドランプ*48内部の蒸気などに用いられている。あんまり関係はなさそう。
さて、ここまでは53の特殊性を検証してきたが、ここからは、もしすばやさ種族値53のポケモンがいたとしたら、一体どれくらいのすばやさを持つのだろうか、という点を考えてみたい。もし今後すばやさ種族値53のポケモンが現れた場合、この表を参考にしてほしい。これいる?
すばやさ種族値53の実数値
◆最速*49:115
◇準速61族*50抜き*51
◇無振95族*52同速
◎最速スカーフ:172
〇最速104族*53抜き、105族*54同速
〇準速119族*55抜き、120族*56同速
◎最速すいすい:230
〇最速151族*57抜き
〇最速スカーフ87族*58抜き*59
〇準速スカーフ101族*60抜き
◆準速*61:105
◇最速43族*62抜き、44族*63同速
◇無振112族*64同速
◎準速スカーフ:157
〇最速90族*65抜き、91族*66同速
〇準速104族*67抜き、105族*68同速
◎準速すいすい:210
〇最速136族*69抜き
〇最速スカーフ75族*70抜き、76族*71同速
〇準速スカーフ87族*72抜き、88族*73同速
◆無振*74:73
◆最遅*75:52
◇トリックルーム下無振34族*76抜き、33族*77同速
いかがだろうか。今を時めくドリュウズやエースバーンといったポケモンをギリギリ抜けるか同速に至れるという能力値は面白いと思う。準速スカーフドリュウズとか準速エースバーンがいるのかは知らない。そこまでする必要があるかも知らない。 逆に53はトリックルーム下では速すぎて使いにくい印象を受ける。
当たり前だが、すばやさの種族値だけでは考察に限界がある。*78そのため、この辺りで考察は終わらせていただく。
ここまで色々と書いてきたが、すばやさ種族値53の空白を説明できる事象は観測できなかった。今後、もしこの件に関する新たな考察事項が発生したらまた追記するかもしれない。
Q.この文章まとまりが無さ過ぎませんか?
A.途中で書くのに飽きたけどDLCが来そうだから更新しないと没になると思って無理やり完成させたから。
*1:もちろん全ての素早さを操作する技・特性が強いわけではない。技のベノムトラップ、特性のゆきかきやふくつのこころ、道具のルームサービスなどは活用が難しいため、あまり強いとは言われない。
*2:逆に言うと、1の差があれば十分なので、過剰なすばやさは無駄になるため、無駄を省いて他のステータスを伸ばすことも重要になる。
*4:その調整によって、ゲームフリークが意図的にバランスを作れているのかは別の話。
*5:サンダース、プテラ、ミュウツー、クロバット、カプ・コケコなど。
*6:ドラパルト。
*9:例えば100、90など
*12:もちろん常識的な数値の範囲の話である。すばやさ種族値2435のポケモンは当然いない。
*15:ここでは、フォルムチェンジ状態のすばやさも考慮している。例えば129はウルトラネクロズマしか、127はスカイフォルムのシェイミしかいない。
*16:例として、22はプロトーガ、24はムンナ、26はワンパチ、27はシズクモしかいない。
*18:メガライボルト、メガミミロップ、ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)
*21:すばやさ種族値130族は開発側から見てもやはり特別なのだろうか、とここから思ったりする。
*22:そもそも、区間の端は対応するすばやさ種族値を持つポケモンの数が少ない数字が多い。22、24、26、27、122、123、124、126、127、129は対応するポケモンが1種類しかいない。21はそのあたりにいるポケモンがそもそも少ないため、偶然対応するポケモンが居なかっただけかもしれない。また、21より小さい区間では、20を挟んで19、18、17、16と対応するポケモンのいない区間が続く。そのため、21が空白でも違和感は小さい。
*23:ラプラス、ポリゴン2、エンペルト、ニンフィア等。マタドガス、ジグザグマ、ギルガルドのフォルム違いも換算。
*27:ポッポ、ドダイトス、オーロット等。ドダイトスとポッポって同じ素早さだったのか…。
*31:サナギラス、トロピウス、バケッチャ(ふつうのサイズ)
*39:ポッチャマと同等の物理耐久のズガドーンは流石脆い。そしてポッチャマ以下の物理耐久のサワムラー(HP種族値50)は脆すぎないか。
*40:ちなみにキモリとサルノリは310、ツタージャは308、ハリマロンは313、モクローは320。合計318はいわゆる御三家の中ではアローラ御三家の320に次いで高い。
*41:もちろんすばやさ種族値53が特殊な値である可能性は否定しない。
*43:以下4つの図鑑もサン・ムーンにおけるものである。
*44:以下4つの図鑑もウルトラサン・ウルトラムーンにおけるものである。
*45:参考: 53 - Wikipedia
*46:素数pに対して、2p+1も素数である素数のこと。53*2+1=107、この107も素数である。
*47:n^2-n+41で表される素数のこと。自然数n<41で全て素数になる。53はn=4。
*48:スタジアムの照明とか大きな施設の吹き抜けの照明とかに使われているらしい。最近はLEDが増えている。
*51:62族まで抜けるがアママイコとヤヤコマだけなので無視
*55:エースバーン
*70:ウオノラゴン、パッチラゴン、ストリンダーなど
*76:メルメタル
延期になっているFIFA W杯アジア予選の状況を思い出そう
COVID-19の影響で様々なスポーツが影響を受けているわけですが、特に世界を渡り歩くスポーツ*1や、国際試合への影響がすさまじい。サッカーでも、最近になって国内リーグは欧州等でいくつか戻りつつあるが、UEFA-CLやACLなどは中断されたままで再開の日程は未定のまま。代表戦なんかももちろんできない。
代表戦ができないので、本来3月・6月に開催されるはずだった試合も行われず、2022FIFAワールドカップ*2の予選も止まったまま。この延期された試合がどこに行くのか、いつ再開できるのか、といったことももちろん気になるのだけれど、今回は半年以上前から止まったまま*3のこの予選の状況がどうなっていたかを思い出そう、という記事。
はじめに
各大陸の予選の進み具合
さて、そもそも予選の進行状況は地域によってまちまち。そもそも、北中米カリブ海*4、欧州*5、オセアニア*6は開幕していない。南米は3月に開幕する予定だったが延期*7。アフリカは一次予選だけ終わっていて*8、40ヶ国での2次予選が10月から開幕予定。
一方アジアは1次予選が済んで*9、40ヶ国での2次予選の真っ最中。半分強の試合が済んでいるため、全体の趨勢が見えてきたところでこの半年以上の中断。好調不調が大きく入れ替わる可能性すらあるだろうか。
2次予選は、40チームを5チームずつ8グループに分け、ホーム&アウェーの総当たり(計8戦)で順位を競う。各グループの1位と、2位チームのうち成績が良かった4ヶ国の計12か国が3次予選へ進む。ちなみにこの大会はアジアカップ*10の予選も兼ねていて、先ほど述べた12チームがアジアカップ出場決定、2位チームの中の下位4ヶ国と3位の8ヶ国、4位チームの中の上位4ヶ国の計16ヶ国ががアジアカップ3次予選へ。残りの12チームがアジアカップ予選プレーオフラウンドへ行くらしい。
まあこのアジアカップの出場権なんかはどうでもいい話なのだが、このアジアカップの出場権も同じ大会で決めるせいで、この予選に開催国でもう出場権を手に入れているはずのカタールが出場している。もしカタールが上位12ヶ国、つまり3次予選に進む順位になった場合、2位チームのうち5番目の成績を残したチームが3次予選に進むらしい。なるほど。
2位チームの中で4番目ってどのくらい?
さて、各グループ2位の中で上位4チームというのはどのくらいの成績が予想されるのか。これは4年前の予選が同じ形式で開催されているので、ここから予想すればいい…はずなのだが。4年前の予選はFIFA参加資格を失って失格になったチームがあったため、1つだけ4チームになったグループがあった。*11そのため、グループ間の比較ではグループ最下位との対戦成績を除いた成績で計算がされた。とはいえ、グループ2位と最下位の対戦成績は全て2位チームが勝っていたため、勝ち点を+6すれば良いだけなのだが。今回の予測では得失点差はあまり意味が無い*12ので、勝ち点だけを見る。
上記の表を見てわかる通り、4年前は8試合の勝ち点で17取った中国・UAEが通過したものの、16を獲得した北朝鮮・ヨルダンは通過に失敗している。というわけで、今回もこの勝ち点16~17あたりが通過ラインになると仮定した上で、現在の状況を見て行こう。
2次予選の現状
ここからは各グループの現状を見て、どこが優勢に進めているか、どのグループの2位が突破してきそうか、を確認する。ちなみに今回アジアカップについては考慮しない。面倒だし興味がそんなにないので。
グループA
グループAは、シリアが既に5連勝。残り3試合は全てアウェーだが、モルディブ・グアム相手は落とさないだろうことを考えると1位は硬い。
2位は消化試合の少ない中国が濃厚。モルディブ・グアム相手はもちろん、残りのホームでのフィリピンは必勝。これで勝ち点が16、ホームでのシリア戦で引き分けなら17に届く。もちろん、残り4試合を全勝して安全圏と言える勝ち点19に乗せたいと。
3位フィリピンは全勝すればなんとか勝ち点16だが、アウェー中国戦が厳しそう。
グループB
4連勝のオーストラリアは残りアウェーがネパールのみ、1位は安泰か。
ここは2位争いが何より激しい。どちらかというとネパール・台湾相手に得失点差を積み重ね、直接対決をホームに残しているクウェートが有利。だが残り3試合のうち一つが両者ともにオーストラリアとのアウェー、ここを落とすと勝ち点は16までしか伸びない。クウェート・ヨルダンともに直接対決での勝利は当然として、オーストラリアでの勝ち点1を拾うことが重要になるか。
グループC
グループCは2大会連続出場中のイランの連敗で大荒れ。
1位のイラクは残り3戦がアウェー香港、ホームカンボジア、アウェーイラン。香港・カンボジアへの連勝で勝ち点は17に届く。アウェー香港は侮れないが。もちろんアウェーイランを引き分けて確実にグループを抜けたい。
バーレーンは4戦目のアウェー香港戦の引き分けが響いてここまで2位。残りはホームカンボジア、アウェーイラン、ホーム香港。カンボジア・香港に勝っても勝ち点は15で物足りず、1位にも恐らく届かない。アウェーイランで最低引き分け、できれば勝ちが欲しい。得失点争いになった場合に不利が予測されるのもつらいところ。
イランは3戦目・4戦目とバーレーン・イラクに連敗。それでも残り4戦を全勝すれば自力で1位に届くので、それを狙いたい。ホームイラク・バーレーンのどちらかを引き分けた場合は勝ち点16で恐らく2位。得失点差では優勢だが、不安が残る勝ち点なのでやはり4連勝が必須に近い。
グループD
グループDはウズベキスタンが首位だが、残り試合数などからサウジアラビアが優勢。
1位ウズベキスタンは残り3戦が全てアウェーで、サウジアラビアとの直接対決を残している。ホームサウジアラビア戦はともかく、アウェーパレスチナ戦の一敗が痛すぎる。イエメン・シンガポールに勝ってサウジアラビア相手に引き分けてやっと勝ち点が16というのは苦しい。もちろんサウジアラビア戦に勝てれば首位通過が見えてくるのだが…。
サウジアラビアはイエメン・パレスチナ相手に引き分けたものの、残るアウェーはシンガポールのみ。ウズベキスタンはアウェーで勝っている相手なので、ここからの4連勝も臨める。まずは下位3チームに勝って勝ち点17に乗せ、落ち着いてウズベキスタンと対峙したい。
グループE
グループEはカタールとオマーンが走っている。この2チームの直接対決こそ残っているが、それ以外の2試合を確実に勝てば勝ち点は19・18になるため、安全圏と言えるか。カタールはホームで引き分けたインドとのアウェーが残っているのが気になる。
このグループでカタールが上位にいるため、おそらく2位チームのうち5番目までが3次予選に進むだろう。
グループF
残りはモンゴル以外がホームでの試合の日本は問題なく1位通過をするだろう。
では2位以下は、というと2位~4位がアウェー日本戦を抱えていて勝ち点が伸びそうにない。日本戦で敗れると勝ち点は最大13でとても通過は不可能。引き分けでやっと14。2次予選通過には奇跡を起こすしかないか。
グループG
UAEと東南アジアの大国4ヶ国が集結したグループGは大混戦。それにしてもこのグループ楽しそう。
首位ベトナムはアウェーマレーシア、ホームインドネシア、アウェーUAEを残す。インドネシアとマレーシアに2連勝すれば勝ち点も17に届き、3次予選が見える。アウェーUAEははっきり言って重いので、この2勝は必須に近い。もちろんUAEを破るに越したことはない。
2位マレーシアはホームベトナム、アウェーUAE、アウェータイを残し少し難しい立場。ホームで負けているUAE相手が厳しいが、そうなると勝ち点は最大15、2位の座も危うい。2勝1分で勝ち点16にしてなんとか、という感じだろう。
3位タイはホームインドネシア、アウェーUAE、ホームマレーシアを残す。2勝1分でも勝ち点15なのでここは3連勝が必要と言っていい。ホームで勝ったUAEを連破し、アウェーで敗れたマレーシアへのリベンジを果たせば、3次予選が見えてくる。
4位UAEは東南アジアアウェーが難しかったのか、タイ・ベトナムに連敗。残り4戦はインドネシア以外全てホームなので、ここで本来の姿を見せたい。もちろん4連勝で勝ち点18が理想。3勝1分でも勝ち点は16。
いずれにせよ、星が更にもつれる可能性も高いグループなので、2位の成績は低めになることが予想される。実力拮抗で1位しか通過できないのは勿体無いと思ってしまう。
グループH
残りホーム3試合を含む4試合を残す韓国が優勢。アウェーで引き分けた北朝鮮とレバノン相手に両方引き分けることが無ければ問題なし。
順位上は首位のトルクメニスタンは残りがアウェー韓国、ホームレバノン、アウェー北朝鮮となかなか重い。目標はとりあえず2勝1分の勝ち点15だろうが、道のりはなかなか険しい。
レバノンと北朝鮮はともにアウェー韓国を引き分けて2勝1分で勝ち点15が目標か。
2位争い概況
さて、ここまで各グループの状況を見てきたが、今度はグループが異なるチームの比較のために各チームを並べてみよう。
シリア、オーストラリア、サウジアラビア、日本、韓国の5ヶ国は恐らく1位が近い。サウジアラビアと韓国は異論が出そうだが、私は既に1位有力であると考える。また万が一1位を逃しても、2位チームのうちの上位には入るだろう、と考えている。
また、Eグループのカタールとオマーンも、どちらが1位になるにしても両チームとも勝ち点を積み上げており、かなり有力。それに従って2位チームの枠が1つ増える。ここまではかなり堅い。
残りが6枠、問題はここから。初めに述べた勝ち点16~17のラインだが、この点に届きそうなチームの数が少ない。現実的なのは中国、クウェートorヨルダン、イラク、イラン、ベトナム、UAEの6ヶ国くらいか。バーレーン、ウズベキスタン、マレーシア、トルクメニスタンも可能性はそれなりにあるが少し厳しい。そして、グループ内での星の食い合いで更に点を下げる可能性があるため、おそらく3次予選進出のラインは勝ち点15のラインまで落ちてくると予想される。この勝ち点15のラインなら、現在勝ち点9のチームは2勝1敗、勝ち点8のチームは2勝1分で届くので、かなりのチームに可能性が出てくる。恐らく、勝ち点15のチーム中で得失点差争い、といった決まり方になるのではないか。ここに乗っていない勝ち点7以下のチームがこの後3連勝して届くことは恐らくないと思う。そんなチームがあったらごめんなさい。
これ以上の予想は得失点差なども絡んで複雑なので、もしもう少し予選が進んだ時にする機会があればもう一度まとめる…かもしれない。もう少しまとまった結論が無いと記事としての価値が無いのでは?
ともかく、各スポーツの国際戦含む様々な試合が、安心して見られる環境が戻ってくることを望む。そしてカタールW杯が予定通りに開催できるかは分からない*13が、開催地はともかく無事に2022年に開催できることを願う。
追記
AFC announces proposed dates for upcoming Asian Qualifiers | Football News | Asian Qualifiers 2022
2020年10月8日・13日、11月12日・17日に延期していたアジア2次予選の残り試合を行うと発表があったようで。本当にできるの?
とりあえず、そのころに覚えていたら状況を追いたいなあ、という感じですね。
参考:
FIFA World Cup Qatar 2022™ - Qualifiers - FIFA.com
*3:最後に行われた予選試合はなんと2019年11月19日。
*4:8月開幕予定。
*5:2021年3月開幕予定。
*6:9月開幕予定。
*7:9月開幕予定。
*8:レソト、ソマリア、エリトリア、ブルンジ、エスワティニ、ボツワナ、ガンビア、シエラレオネ、モーリシャス、サントメ・プリンシペ、南スーダン、コモロ、チャド、セーシェルの14ヶ国が敗退。
*9:ブルネイ、マカオ、ラオス、東ティモール、パキスタン、ブータンの6ヶ国が敗退。
*10:アジアの大陸選手権。2023年に中国で開催。
*11:インドネシアが失格にならなければこんなことを考えずに済んだのに。
*12:得失点差は誤差が大きく、参考にならないと思われるため。
*13:COVID-19とは関係なく色々と言われているが、そちらはどうなるのか
FEHのAスキルを眺める
今回はファイアーエムブレムヒーローズ、通称FEHというスマートフォンゲームのお話。2017年にリリースされたこのゲームは、なんだかんだで4年目を迎え、まあそれなりに発展してFEファン(通称エムブレマー)の中でも一定の地位を占めているようだ。
さて、4年目ともなると、キャラクターのインフレがかなり進んでいる。とはいっても、ステータスのインフレはそこまで激しいものではない*1。それよりも、スキルのインフレが著しい*2。この記事はそんなスキルをまとめようと努力したもの、Aスキル編。*3
FEHのスキルは武器、補助、奥義、A、B、C、聖印(S)の7つに分けられる。このうちAはスキルの所持者に効果があるスキルが属している。武器~Cの6スキルの中で、専用スキルが最も少ないのは実はAスキルだったりするらしい。そんなAスキルを解説する。継承したいときに誰が持っているのか、をざっくりわかるようにはしているが、全員を書くと冗長になるので代表として2人程度に絞っている。また、各スキルの解説を付けているが当てにならないことも多いので、あまり参考にはしないでほしい。そもそも、私自身が持っていないスキルも多いので。*4
スキル名に★がついているもの:所有者限定スキル
★3~4、★4~5で出るキャラクター:青
大英雄、戦渦報酬英雄:橙
★5キャラクター:緑
超英雄:赤
伝承/神階英雄:紫
A. 能力補正
a. ステータス変化
①単純増加系
HP3(ドニ、ハロルドなど)
攻撃3(ゴードン、セルジュなど)
速さ3(フィル、レオなど)
守備3(カムイ男、ジョーカーなど)
魔防3(ニノ、ツバキなど)
HP攻撃2(バルボ、マクベスなど)
HP速さ2(インバース、セーバー)
HP守備2(マリカ、ニルスなど)
HP魔防2(カナス、ルーテ)
攻撃速さ2(温泉カミラ、水着ノワールなど)
攻撃守備2(フィン、正月カムイ男など)
攻撃魔防2(ティルテュ、リオンなど)
速さ守備2(ターナ)
速さ魔防2(ナンナ、水着エリーゼ)
守備魔防2(ハロウィンミルラ)
スキル名に対応するステータスをを上昇させるスキル。HPだけ上昇量が他より多いせいか、HPが絡むと必要SPがちょっと増える。少し足りない能力を補強するにはちょうどいいが、正直この辺りのスキルを付けるくらいなら他のAスキルを使った方が個性が出て運用しやすくなる。
もしこれらのスキルをお気に入りのユニットにつけたいと思っても、一部の2種ステータス上昇スキルは妙にレアだったりする。といっても、聖印で補えるのだが。聖印としても正直弱い部類に含まれる。
②獅子奮迅
獅子奮迅3(ヒナタ、眷属タクミなど)
獅子奮迅4(バレンタイングレイル、ベレス、イースターエスト)
攻撃速さ守備魔防を+3/4する代わりに、戦闘後に反動6/8ダメージを負う、万能Aスキル獅子奮迅。迷ったらとりあえずこれをつけておけばいい、というレベルで安定。獅子奮迅師匠ことヒナタには頭が上がらない。とはいえ、あくまでも万能寄りなスキルであって、特化させたいなら他のスキルの方が良い場面も多い。獅子奮迅4が出たものの、未だに価値が高いためなかなか安易には使えない。そのため、獅子奮迅3もまだまだ現役。また、ここには書いていないが、ミストルティンの錬成で獅子奮迅6になれるエルトシャンも面白い。ちなみに杖使いは装備できない。アブゾーブとの相性がかなり良さそうなのが、勿体ない。
獅子奮迅の最近の利用法は、能力の底上げよりも反動ダメージを活用して、HP〇〇%以下*5のスキルを発動させる方が多い。自発的にダメージをもらうスキルは未だに少ないので、今後もその方面での活躍が見込まれる。獅子奮迅師匠の活躍はまだまだこれからも続く。*6
③死線/城塞
死線3(サザ、カザハナなど)
死線4(レイラ、イグレーヌ)
守備の城塞3(ゼト、フェルディナントなど)
魔防の城塞3(フォレオ、ケンプフなど)
守備魔防の城塞3(クリフ、イドゥンなど)
他のステータスを下げ、攻撃/防御に特化させるスキルたち。死線3は攻撃速さ+5に守備魔防-5、死線4は攻撃速さ+7になる一方で守備魔防は-5のまま。守備/魔防の城塞は攻撃-3、守備/魔防+5。守備魔防の城塞は攻撃-2、守備魔防+6。
死線は耐久度外視の攻撃的なユニットにつけるのが一般的。ただし、たまに防御寄りの性能の子のステータス調整に使うことも。死線4でない限りステータスの総合計は変わらないのがポイント。攻撃と速さの両面を高めるには最も良いスキルだが、耐久が落ちる難点もかなり大きいため、鬼神飛燕の一撃との選択になることが多い。残念ながら死線4はなかなか手軽に付けられない。こちらも杖使いは装備不可能。
城塞は守備寄りのユニットにつけたいところだが、構え系・近距離/遠距離防御に比べると攻撃性能が落ちる点で見劣りしがち。防御に徹底させたいユニットであれば、守備魔防の城塞を付けるのは面白い。イドゥンなどはそのままこのスキルをつけるだけで恐ろしい硬さになる。奥義で火力を出す型のユニットなら面白いかもしれない。ただしライバルの構え系が、攻撃力を下げずに耐久を高められる上、相手の奥義カウントを進みにくくする効果を持っており難敵。自分から攻撃した時も効果が発揮される点に活路を見出したい。
b. 戦闘中の自分のステータスを変える
b-1. 発動条件が攻撃/防御時
①一撃系
鬼神の一撃3(クレイン、ウルスラなど)
鬼神の一撃4(総選挙セリカ、ディミトリなど)
飛燕の一撃3(サーリャ、フロリーナなど)
飛燕の一撃4(ジスト、伝承アルム)
金剛の一撃3(カチュア、ティアマトなど)
明鏡の一撃3(ゼロ、ソフィーヤなど)
鬼神飛燕の一撃2(飛行ニノ、ネサラなど)
鬼神飛燕の一撃3(舞踏会イシュタル、総選挙エリウッドなど)
鬼神金剛の一撃2(アテナ、オフェリアなど)
鬼神明鏡の一撃2(オリヴァー、ソニアなど)
飛燕金剛の一撃2(パイソン、リーフ、総選挙ロイ)
飛燕明鏡の一撃2(ラガルト、水着カムイ)
金剛明鏡の一撃2(ハロウィンジョーカー、舞踏会リネア)
自分からの攻撃時に能力を補正するスキル。〇〇の一撃3は+6、鬼神の一撃4は+8、飛燕の一撃は+9、〇〇〇〇の一撃は2種+4、鬼神飛燕の一撃3は攻撃+6速さ+7。攻撃だけ低めに設定されているのだろうが、覚えにくい値になっている。自分から攻めるユニットに持たせるスキル。この系統は全て杖使い装備不可。何故だ。
鬼神の一撃はクレイン等の初期装備…のはずなのだが、どうしてもラインハルトのイメージが強い。クレインもそうだが、勇者系の武器の所持者に持たせるのが最も一般的。例によって鬼神の一撃4は継承のハードルが高いが、所持者が多いので比較的継承しやすい部類。
飛燕の一撃は速さが重要なゲームの割には意外と使いにくい。火力の補正をかけられないのが痛いか。速さを火力に変換できるアイラ、ラクチェ、伝承アルムあたりなら活用出来るかもしれないが、それでも鬼神飛燕との比較になると厳しい立場。
金剛の一撃と明鏡の一撃は正直使い道が分からない。耐久の高いユニットは自分から攻撃を仕掛けるよりも攻撃を受ける方が多いので、構え系をつけた方がいい。
複合系の中では一つ抜けた存在の鬼神飛燕。鬼神飛燕2でも十分に強い、が鬼神3、飛燕3、死線3あたりとの選択。鬼神飛燕2は様々なユニットが所持しているので継承難度はそこまで高くない。鬼神飛燕3は更に強いが継承難度がやはり高い。
その他の複合系スキルは継承難度こそ低いが、扱いが難しい。もちろん他のスキルでは代用が効かない活躍ができる場面はあるだろうが、汎用性を考えると鬼神3などを使った方が良いとなりがち。所謂器用貧乏系スキル。明確な分業が成り立ったパーティなら組み込めるか。それでも、金剛明鏡の一撃だけは活躍の場を探すのが難しい。そもそも、鬼神金剛、鬼神明鏡は上位互換の瞬撃が存在し、その性能がかなり高いことが、これら複合系のスキルの物足りなさを物語っている。
鬼神金剛の瞬撃(ティバーン、水着リン)
鬼神明鏡の瞬撃(水着レーヴァテイン、伝承ユリア、比翼パオラ)
自分からの攻撃時、攻撃+6、守備/魔防+10、かつ相手の追撃不可、というやりたい放題のスキル。複合系の一撃スキルが物足りない分、がっつり性能を盛ってきた。
例によって所持者の希少価値が高い(ティバーンの分鬼神金剛はまだマシ)ため継承は難しい、がその分かなりの強さを誇る。速さが低いユニットにつけて反撃のダメージを抑えたり、耐久の低いユニットにつけて補強したり、耐久の高いユニットにつけて不沈艦になることを目指したり。スキルの効果がモリモリな分、使い道はかなり広い。
②構え系
鬼神の構え3(バヌトゥ、カンナなど)
飛燕の構え3(シグレ)
金剛の構え3(サイラス、漆黒の騎士など)
金剛の構え4(スルト)
明鏡の構え3(ハロウィンサクラ)
明鏡の構え4(闇ベルクト)
鬼神飛燕の構え2(伝承リョウマ)
鬼神飛燕の構え2(サイリ)
鬼神金剛の構え2(アルテナ、ハロウィンドルカスなど)
鬼神金剛の構え3(比翼イドゥン)
鬼神明鏡の構え2(シルヴィア、ガーネフなど)
鬼神明鏡の構え3(オーシン)
飛燕金剛の構え2(リュシオン、ティトなど)
飛燕金剛の構え3(シャナン)
飛燕明鏡の構え2(ユアン、春シャロン)
金剛明鏡の構え2(炎帝、コンラートなど)
金剛明鏡の構え3(ミラ)
相手から攻撃された時に能力を上げるスキル。〇〇の構え3は+6、〇〇〇〇の構え2は2種+4。〇〇の構え4は+8に加えて相手の奥義カウントの変動量を-1、〇〇〇〇の構えは2種+6に加えて奥義カウント-1。徹底して受けに回るタイプのスキルと言える。ちなみにこっちも杖使いは継承不可能…と思いきや金剛と明鏡だけは習得可能。にもかかわらず金剛明鏡は習得不可能。もう意味が分からない。
能力の上昇量が高いので、奥義カウント減少が無くてもそれなりに使えるタイプのスキルと言える。また、一撃系と違って受けに使うスキルなので、そのユニットに応じて耐久を上げる、速さを補強する、火力を上げる、これらを両立する、など様々なパターンが考えられ、種々ある構え系も大方使用に堪えると考えられる。飛燕の構え3などは流石に使いにくいが。
そして奥義カウント減少がついたものは、更に大きく耐久を高めてくれる。元々耐久の高いユニットにこれらのスキルがついていると、奥義に頼ることすら難しくなり、どうあがいても落とせなくなることもしばしば。飛空城で落とし切れずに時間切れになった経験もしばしば。継承難度は相変わらず高いが、耐久面を徹底して補強するのであれば、Aスキルの中では現状この系統の他に無いと言っていいレベルか。
サカの掟★(伝承リン)
「自分が攻撃された時、周囲2マスに味方が2体以上いる」場合に発動するスキル。構え系とは発動条件が似ているが異なっている。その分効果も協力で、攻撃速さ守備魔防が+4。発動条件がそこまで厳しくない割に能力の上昇が+16と大きく、強力なスキル*7。ただし、どこかの能力に特化したスキルではないため、やや個性に欠ける。
サカの掟はそれなりに強力なスキルなのだが、所有者が伝承リン*8なことが足を引っ張っている印象。所持者が緑弓で、しかもそこまで耐久が高くない*9。複数回攻撃を受ける機会があるからこそ活かせるスキルを持たせたいユニット、と言える耐久ではないだろう。青魔法相手なら戦えるだろうが…。
③呼吸系
鬼神の呼吸(伝承チキ)
飛燕の呼吸(闇アイク)
金剛の呼吸(総選挙アイク)
明鏡の呼吸(伝承アイク)
攻撃を受けた時にステータス+4、それに加えて奥義カウントの変動量を+1するスキル。一応構え系に近いスキルで、構え系から発展するスキルなのだが、本体はステータス上昇よりも奥義カウントの変動量。歩行・重装の射程1ユニットにしか継承できない。FEHの世界では飛んでいると息ができないらしい。
奥義カウントの加速は本当に強い。カウントが重い天空や華炎、氷華といった奥義と合わせるのが一般的か。特に天空との組み合わせのおかげで、呼吸するアイクは沈めにくい印象が本当に強い。継承難度は高いスキルであるが、耐久の高い受け主体のユニットに天空などと合わせて持たせると非常に強力と言える。
④近距離/遠距離防御
近距離防御3(ヨシュア、シグルドなど)
遠距離防御3(ピクニックレオン、ガロンなど)
遠距離防御4(カイネギス)
攻撃された時、相手の射程が1の時に守備/魔防+6するのが近距離防御3、射程が2の時が遠距離防御3。遠距離防御4は守備/魔防+8に加え、相手の能力強化を無効化する。構え系に似ているが、相手の射程に反応する点が異なっている。地味に守備/魔防の両方が上がるので、弓に攻撃されても氷華の威力が上がるといったことも起こる。ちなみにこれは杖使いも装備できる。これも構えとは違う点。
そのユニットの武器射程に合わせた防御スキルを持たせると、それなりに安定した受けが実現できる。聖印にも存在するため、聖印との2枚重ねで+12を実現することも。継承難度もかなり下がったので、お手軽な割に強いスキルと言えるのではないか。10凸したユニットは総じて耐久が高め、守備魔防共にそこそこの数値、というユニットが多いので、これらの防御スキルを持たせておくと息の長い活躍ができる…かもしれない。つまるところ、受け主体のユニットで安めに済ませたいならこれを持たせるのが安定か。登場から色褪せない使いやすさを誇る良スキルである。
遠距離防御4は相手の能力強化を無効化する…と言っても、鼓舞や応援といった強化だけで、紋章や大覚醒のような戦闘中の上昇は防げない、ので思ったより効果は薄いかもしれない。ただし、〇〇ブレードを潰せるという点は非常に大きいため、それらを受けるユニットには是非持たせておきたいところ。継承難度が高いのが難点ではあるのだが…。
b-2. 自分/相手の状況を参照
①大覚醒系
攻撃速さの大覚醒3(ライナス、闇チキなど)
攻撃速さの大覚醒4(水着ウォルト)
攻撃守備の大覚醒3(アレス、クリスマスクロム)
攻撃魔防の大覚醒3(正月エイル、ミコト)
速さ守備の大覚醒3(ノルン)
速さ魔防の大覚醒3(エキドナ)
守備魔防の大覚醒3(闇ハーディン、カンナ男)
普通の覚醒シリーズがあまりにも弱い性能だったせいで大規模に強化されて実装された大覚醒シリーズ。HPが80%以下の時2つのステータスが戦闘時+7。
発動条件がHPを減らすことだが、これを装備すると獅子奮迅をつけられないために意図的にHPを減らすのが難しいのが難点か。とはいえ、耐久の高いユニットに持たせると敵の攻撃で適度にHPが減るので割と簡単に満たしてくれるので使いやすい部類。上昇幅も大きく、そのわりに継承難度かかなり低いのでつけるスキルに困ったらこれをつけると良いかもしれない。流石に低耐久のキャラクターにつけるのは向いていないが。80%という緩い条件のおかげで耐久面の補強をするものも使いやすい。総じて使いやすい良スキルと言えるだろう。
②渾身系
攻撃速さの渾身3(水着ターナ、夏祭りエリンシア)
攻撃速さの渾身4(弓弦エレオノーラ、総選挙カミラなど)
攻撃守備の渾身3(ヒース、春ブルーノ)
攻撃守備の渾身4(ブラミモンド)
攻撃魔防の渾身3(ブレディ)
攻撃魔防の渾身4(比翼ミカヤ、伝承リーフ)
渾身3は自分のHPが100%の時、能力を2種+5する代わり、反動を1ダメージ食らうスキル*10。渾身4になると、自分のHPが25%以上の時に能力を2種+7し、反動を5ダメージ食らうスキルになる。これは杖使いにも継承できる。というか総選挙カミラがそもそも杖使いである。
渾身3は、はっきり言って使いにくい。HPが100%の時にしか発動しないのに反動があるせいで、回復手段を容易しないと1度しか使用できない。生命の護符や、回復、緑の卵のような手段が考えられるが、これらを用いたとしても敵の攻撃で受けたダメージを回復できるほどではないのでやはり使いにくい。そもそも他の強力なスキルの枠を奪っている時点で厳しい。
一方で、渾身4はかなり使いやすいものに再設計されている。発動条件が緩いわりに能力を+14、しかも攻撃を+7できるというのは非常に頼りになる。反動も5ダメージと大きくなり、これを活かして他のスキルを発動させるのが現実的になっている。問題はこの渾身4の継承難度が相変わらず高いこと。渾身3では全く代替できない性能なのがもどかしい。
③生命系
生命の業火3(ロス、バレンタインエリウッドなど)
生命の疾風3(アストリア、グレイなど)
生命の大地3(ボーイ、アメリア)
生命の静水3(ベルクト)
戦闘開始時、相手のHPより自分のHPが3以上多ければ戦闘中能力値+6。HPが高い分下がった他の能力値を補えるスキル…と言えばよく聞こえるが、このゲームにおいてHPは最も価値の低い能力と言えるので、正直価値が薄い。HPが高いユニットは総じて他の能力値が低くなりがちなので、これをつけても能力が足りないとなりがち。そしてHPを削られると発動条件を満たせなくなるのも運用に制限をかけてくる。厳しい。ではHPの高い重装ユニットに持たせれば?と考えたいが、構え系や防御系といった他のスキルの方が発動条件が緩くて使いやすい。そもそも+6という上昇がそこまで美味しくない。そして大英雄戦や伝承英雄戦ではHPの高過ぎる敵が多くてこのスキルは腐りがち。とにかく使いにくくそのわりにメリットも物足りない、はっきり言って不遇なスキル。何故作った。
④強化増幅
強化増幅3(ンン、闇リオンなど)
戦闘開始時、自分にかかっている強化の値を倍にするスキル。戦闘中のみ増加するので、ブレード等の威力に乗るわけではない。
周囲のユニットのスキル次第ではあるが、全能力+14の夢すら実現可能。そのために編成を整える必要はもちろんあるが、これだけの補正があれば少々合計値が低いユニットであろうと問答無用で活躍が見込める。継承することであらゆるユニットを実用可能な域に持ってくる…と思いきや、なんと歩行限定スキル。歩行以外は容易に全能力+6にすることができるから、だろう。…竜と獣はいいのか?という点が気になるが。
所持ユニットがレアで継承が難しく、周りのユニットの編成のスキルを合わせる必要があるが、巧く活用すれば大きな可能性を秘めたスキルであると言える。特に、竜や獣パーティならこれを1つ仕込んでおくと存分に暴れることが出来るのではないだろうか。その性質上、インバースや恐慌の奇策等には注意が必要だが。
b-3. 周囲の状況を参照
①絆系
攻撃速さの絆3(花嫁ルイーズ、キヌなど)
攻撃速さの絆4(Echoesカチュア)
攻撃守備の絆3(ルトガー、花婿ヒナタなど)
攻撃魔防の絆3(クリスマスセシリア、バレンタインセネリオなど)
攻撃魔防の絆4(総選挙ミカヤ)
速さ守備の絆3(エスリン、正月カミラなど)
速さ魔防の絆3(子供アクア、テティスなど)
守備魔防の絆3(クリスマスジャファル、フォルスなど)
絆3は隣に味方がいるとき、2種の能力を戦闘中+5する能力。絆4は2種の能力の弱化・反転強化を無効にしたうえで戦闘中+7するスキル。発動条件が緩いわりに能力の伸びが高くて使いやすい。が、肝心な時に隣接できずに能力が足りなくなる、ということもあり得る。進軍の自由度をやや下げてしまう点は考慮が必要か。
絆3は全体的に継承難度も低く、聖印にもなっているため使いやすい能力と言える。もともと固まって戦うようにパーティを組むとスキルを活かしやすいので、パーティの3~4人に思い切って絆を付けてしまうのもいいのかもしれない。誰にでもつけられる能力ではあるが、固まって戦うことが多いユニットにつけるのが向いている。例えばその移動力を活かして機動戦を行う騎兵にはあまり向いていないだろう。逆に重装や歩兵で固めたパーティには向いていると言える。絆3の比較対象としては密集3が挙げられる。絆3と似た条件で、絆3と同様、またはより高い能力上昇を実現可能である。もちろん代替可能であったり上位互換であったりするわけではないし、継承難度も異なるが、選択できる状況であれば意識するべきだと思う。
絆4は弱化・反転強化を無効化してくれるので、兵種の鼓舞を活用するパーティに是非つけたいスキルと言える。もちろん継承難度が高いわけだが、せっかく高めた能力をインバースに反転される、といった悲劇を防ぐために活用できると考えると面白い。
ちなみに杖使いにも継承可能。
②孤軍系
攻撃速さの孤軍3(マリータ、ヒルダなど)
攻撃速さの孤軍4(闇カムイ男)
攻撃守備の孤軍3(エーデルガルト、パーシバルなど)
攻撃魔防の孤軍3(フローラ、黒乃霧亜など)
攻撃魔防の孤軍4(闇ユリア)
速さ守備の孤軍3(レテ)
速さ魔防の孤軍3(セティ)
守備魔防の孤軍3(ドーマ)
自分の周囲1マスに味方が居なければ2種類の能力を戦闘中上昇させるスキル。孤軍3では+6、孤軍4では+7。このスキルは珍しく3と4で性能が大きく変化しないため、無理に孤軍4の継承を狙う必要が無い。孤軍3を持っている★4ユニットがいないので孤軍3も継承は大変だが…。ただし、攻撃速さの孤軍3だけは持っているユニットがなんと10人もいるため、意外に継承難度は低いかもしれない。杖使いも継承可能。
周囲1マスに味方を入れないというかなりの条件の緩さの割に、能力の上昇幅が+12~14と大きいのが魅力。3→4で性能を大きく上げてもらえなかったのは、3の時点で既に十二分に強いと判断されたからだろうか、と推測する程度には使いやすい。特に、移動力や射程を活かして一人で遊撃をするユニットなどにつけると活躍が見込める。もちろん、このスキルを使うと他のユニットのサポートを受けにくくなるので、多少遠くても届く大紋章や奇数/偶数の波などを活用していくことになる。一騎当千を実現するならこのスキルを持たせるのが近道だろうか。ただし守備魔防の孤軍は神階英雄しか持っていないレアものなので、武器魔法両面で孤独に耐え続けるユニットを作ろうとすると継承が大変か。
③密集系
攻撃速さの密集3(ペトラ、覚醒アンナなど)
攻撃守備の密集3(エーヴェル、花嫁オボロ)
速さ守備の密集3(フィーナ)
速さ魔防の密集3(ラス)
自分の周囲2マスにいるユニットの数に従って2種類の能力が戦闘中上昇するスキル。最大は+7。*11杖使いも継承可能。
周囲2マスに味方を入れるのは簡単だが、3人とも揃えるとなると少し工夫が必要。それでも2人いるだけで能力値を+10できるので比較的お得なスキルではある。効果を見てわかる通り、絆とかなり似たスキルである。1人となり合うだけで+10の絆3、2人2マス以内で+10かつ3人2マス以内で+14の密集3。もちろんパーティの状況や好みがあるだろうが、やや密集の方が運用しやすいのではないか、と思われる。とはいえ、密集は6種類揃っているわけでもなく、また絆3よりも継承が難しいため、単純に密集の方が優れているとは言えない。もう少し所持しているユニットが増えることを期待したい。
④セッション系
刃のセッション3(織部つばさ)
盾のセッション3(源まもり)
突然現れた幻影異聞録#FE勢が持ち込んできたスキル。刃のセッションは味方の行動済ユニットの数*12、盾のセッションは敵の行動済ユニットの数を参照して能力を高める*13スキル。幻影異聞録の戦闘システムを簡易的にFEHに再現した良スキル。このスキルに武器も相まって幻影異聞録勢がやたらと強いのはどうなんだ、と思うが。
刃のセッションは条件付きではあるが鬼神飛燕の一撃3を超える性能を持つ。条件によって行軍に制限がかかるが、それでも一人行動済にするだけで攻撃速さ+6はあまりにも強い。性能の似た鬼神飛燕の一撃との選択ではあるが、こちらの方が優勢と言っていいレベルなのではないか。とはいえ、織部つばさしか持っていないのが難点。
盾のセッションも、条件付きではあるが守備魔防両面を+9できるのは大きい。CPUは応援ができるユニットの次に攻撃できるユニットを優先的に動かすので、+9や+6は実現しやすい。だが、一度に2人3人と攻撃を受けると能力が落ちていくので、気を付けた運用が必要。防御面に特化させたユニットにはこれを付けたい…と言いたいのだが、ここでライバルになるのが構えや近/遠距離防御。このスキルは数値上強いように見えて、遠距離防御4や〇〇の構え4のような追加効果が無いため、意外と奥義などで砕かれることも。運用方法をしっかり見据えた上で、器用貧乏にならないような差別化が欲しいところか。
ちなみにこの2つのスキルは杖使いにも継承が可能。杖使いに〇〇の一撃/〇〇の構えをつけたくてもつけられなかった人にとって、念願のスキルと言える。このスキルをつけた杖騎兵は相手にしたくない。
c. 自分に能力強化を載せる
①覚醒系
攻撃の覚醒3(オーディン、大人チキなど)
速さの覚醒3(レイヴァン、ルフレ男など)
守備の覚醒3(ベルカ、クロムなど)
魔防の覚醒3(エスト、ヴィオールなど)
ターン開始時にHPが50%以下なら能力が+7するスキル。Aスキルの中で唯一能力強化をするスキルなので、ブレード系魔法といった武器との相性が良い。……と言えば聞こえは良いのだが、実態はHPを半分以下まで減らしてやっと+7、というのは物足りない。強化を乗せるなら他のユニットのCスキルで乗せた方がいいし、ステータス強化なら他のAスキルの方が使い勝手が良い。というわけでこのスキルに日が当たることはほぼ無いと言っていい。特に守備と魔防はHP減らしてから耐久を上げる意味がわからない。よっぽどの事情がない限り使う理由はない。
d. 特定の施設で効果を発揮する
①闘技場系
赤の死闘・歩行3(水着ヘルビンディ)
赤の死闘・飛行3(レーギャルン)
青の死闘・歩行3(舞踏祭ベルクト)
青の死闘・飛行3(伝承アクア、ピアニー)
緑の死闘・歩行3(ヘルビンディ)
緑の死闘・飛行3(春ヴェロニカ)
無の死闘・歩行3(ロキ)
闘技場以外の場面ではHP3と同じ効果。*14闘技場ではこれに加え、自分の能力値合計を170として計算するスキル。*15もちろんスキル名に対応したユニットにしか付けられない。騎馬・重装にはこれに相当するスキルが無いが、重装は170を超える能力値を持つユニットが多い。騎馬は…移動力3が強さの源泉となるゲームなのでその点を気にされているのだろうか。白飛行は…何故だろうね。*16
闘技場以外ではかっこいいHP3でしかないので当然つける必要性の無いスキル。闘技場では能力値合計の少ないユニット、特に魔法や弓などの射程2のユニットにつけて闘技場のスコアを稼ぐのに使われる。おそらく。これを付けることでAスキルの1枠が埋まるデメリットがどれくらいあるか、という問題との駆け引きになるだろう。これを使うか、他のもっと合計値の高いユニットを使うか、を召喚師に迫るスキル。そもそももっと入手難度を下げてくれないと気軽に継承できないのでこのスキルの意味が無いような気がするのだが…?
ちなみに、最近のユニットは合計値が170を超えた歩行・飛行も増えてきた。歩行で170を超えたユニットはンンなど多数、飛行もリリスが初めて170を超えた。これらのユニットにこのスキルを継承してはいけない。
②飛空城系
攻撃速さの攻城戦3(ナーガ)
攻撃守備の攻城戦3(ピクニックルカ)
速さ魔防の攻城戦3(水着スリーズ)
攻撃守備の防城戦3(ハロウィンドズラ)
攻撃魔防の防城戦3(ピクニックフローラ)
速さ守備の防城戦3(花嫁シグルーン)
速さ魔防の防城戦3(メルセデス)
守備魔防の防城戦3(デジェル)
飛空城で自分の能力を上げるスキル。攻城戦は攻撃時に敵防衛施設の数によって戦闘中2種類の能力を上昇させ*17、防城戦は防衛時に味方防衛施設の数によって戦闘中2種類の能力を上昇させる*18スキル。飛空城以外だとただのアクセサリー。
まあ、飛空城を真面目にやる人ならこれを継承させて暴れさせる、みたいなことを考えるのだろうが、状況が限定的すぎる。別にこのスキルが無くても飛空城の位階21にはたどり着けるので、必須と言うわけではない、が、飛空城を楽にしたい、防衛を固めたい、という人には使えるスキル…かもしれない。私はこのスキルを活用していないのでよくわからない、が状況次第で能力値合計+20は確かに強い。が、一部の防城戦を覗いてレアなキャラしか持っていないスキルなので実用性に欠ける。
B. 戦闘システム干渉系
①反撃系
近距離反撃(タクミ、クリスマスサーリャなど)
遠距離反撃(ヘクトル、ベレトなど)
最初期から使われ続ける永遠のAスキル代表。とりあえずの遠距離反撃は今も昔も変わらない。自分の射程外からの攻撃を反撃できるアドバンテージは本当に大きい。ユニットの運用幅を広げるという観点では、間違いなくAスキル最強。
この2つの似たスキルではあるが、評価が高いのはやはり遠距離反撃。射程1ユニットと射程2ユニットのステータス差が最も影響しているか。誰にでもつけていい……とは流石に言わないが、それなりに耐久のあるユニットはこれを付けると格段に運用しやすくなる。切り返しや待ち伏せなどと合わせるのがお手軽か。
一方で近距離反撃は意外と難しい。確かにいいスキルなのだが、射程2ユニットは耐久の低いユニットが多いのが難点。このスキルの話をしようとすると、どうしても最初期のタクミの大暴れを思い出すが、あのころは全体的に攻撃力が低かった時代。今の高火力を受けられる射程2ユニットは多くないので、誰にでもつければいいというわけではない。とはいえ、耐久の高いユニットにこれを付けると活躍が見込めるのは事実。向き不向きを意識してつけたい。実は遠距離反撃よりレアなので継承はより慎重に行いたい。
また、杖使いはつけられるAスキルが少ないので、近距離反撃とアブゾーブ+で擬似リザイアを再現するのが有力になりうる。壁役になれるほどではないが、火力の足りない杖使いにとっては一手か。
金剛の反撃・近距離(ミドリコ)
金剛の反撃・遠距離(リンカ)
明鏡の反撃・遠距離(新年キヌ)
金剛の反撃は剣・槍・斧・弓・暗器・獣の攻撃を受けた時に攻撃守備+5、かつ射程に関わらず反撃するスキル。明鏡の反撃は魔法・杖・竜の攻撃を受けた時に攻撃魔防+5、かつ射程に関わらず反撃するスキル。反撃に制限をつける代わりに能力上昇を得たスキル。
金剛の反撃・近距離は守備の高い弓・暗器・魔法ユニットであれば近距離反撃より優先してつけたい。これで反撃できないのは竜の攻撃だけなので、パーティの他のメンバーでそれらを処理できるようにすることが必要になるが、それさえ可能であれば非常に有力なスキルである。射程を無視した反撃が可能と言う点で、鬼神金剛の構え3などとの比較はする必要がない、唯一無二のスキルと言える。
一方で、金剛の反撃・遠距離は仮想敵が弓・暗器と限られるのが難しい。射程2の攻撃で最もよく飛んでくる魔法に対して無力なのが減点ポイント。とはいえ、これを持たせるユニットは魔法を捨て、守備に特化したユニットになるだろう。射程を選ばない物理専門の壁役にはもってこいのスキルである。
明鏡の反撃・遠距離は同様に魔防の高い近接ユニットに、魔法を受けさせる用として付けたい。が、弱点の魔法を受けられるほどの強化は得られないので、もともとの所持者である新年キヌのような、白色のユニットに持たせるのが最も活かせるのではないだろうか。ちなみに白色の射程1ユニットで、守備より魔防が高いのは新年キヌ*19とリアーネ*20だけである。…活かせるユニットがいないと継承する意味がないのだが。もちろん、赤青緑のユニットでも活用は可能だと思われる。弓・暗器はもちろん、剣・槍・斧相手もAスキルなしで戦わなければならないのがやや大変かもしれないが。
オスティアの反撃★(総選挙ヘクトル)
伝承ヘクトルの専用スキル。効果は遠距離反撃+鬼神金剛の構え2。「つよい遠距離反撃」、と捉えればそれでいい。元々持っているスキルがこれと攻撃隊形で微妙にミスマッチなのは、自分のターンでも相手のターンでも自在に戦えるように、という意味なのだろうか。
②耐性変更系
相性激化3(ロイ、ルーナなど)
相性による攻撃力の変化を20%から40%にするスキル。有利な色だけを相手にする、という役割を明確に持たせることが出来る昔ながらの良スキル。最近は色の不利を軽く無視できる火力で殴ってくるユニットも居るが……。
相性激化といえば、なんと言っても激化レイブン。受けにくい白相手に有利を取れる数少ない手段として、初期から今まで長く愛されている。最近は白の強いユニットが増えているので、また激化レイブンにスポットライトが当たるかも……?
ちなみに無色のユニットには継承できない。当たり前だが。
スヴェルの盾(シーマ)
グラニの盾(カミュ、ヴァルハルト)
アイオテの盾(ミシェイル)
それぞれ重装、騎馬、飛行の特効を無効化するスキル。ちなみに聖印になっているのはアイオテだけ。何故?
もちろんこれらのスキルで特効を防げる、というのは強いのだが、そもそもFEHというゲームは1体のユニットで戦うゲームではない。Aスキルを一枠使って対策するより、他のユニットで特効対策をする方が対応できる範囲が広くなる。そもそも、これでAスキルを埋めてしまうと特効を持たないユニットに対してはAスキル無しで戦うことになる。これを付けることで対応範囲が狭くなるのであれば、つけない方がいい。
ただし、重装統一・騎馬統一・飛行統一パーティを組むのであれば話は別。特に重装統一でミカヤなどを相手にする場合、飛行統一で弓を相手にする場合*21はこのスキルが輝く。もちろんこれを使わずとも対策は可能だとは思うが。
女神の三雄★(オルティナ)
邪竜の鱗★(闇ルフレ女)
赤い竜騎士の盾★(子供ミネルバ)
特効無効スキルに他の効果がついている専用スキルたち。
女神の三雄は、アイオテの盾+攻撃守備の孤軍3(ただし竜・獣を考慮しない)。邪竜の鱗は、アイオテの盾+金剛明鏡の構え2。赤い竜騎士の盾はアイオテの盾+攻撃3+速さ3+守備3。配布なのにやたら強い専用スキルを持っている子供ミネルバはなんなんだ。
このあたりのスキルは既存のAスキルの組み合わせなので、特に解説することがない。
C. その他
①剣系
柔剣3(水着ユルグ、ワユ)
柔剣4(闇マリータ、スラシル)
剛剣3(ジャムカ、アイク)
剛剣4(比翼エフラム)
柔剣3は自分の速さが相手より高い時、剛剣3は自分の攻撃が相手より高い時、自分の攻撃による奥義発動カウントの変動量を+1するスキル。4になると、変動量+1に加えて与えるダメージが+5される。どちらも杖使いには継承不能。加えて柔剣は騎馬と飛行にも継承不可能。何故?
注意点として、「自分の攻撃」による奥義発動カウント変動量を+1するだけであって、相手の攻撃を受けることによるカウントが変わらないことが挙げられる。呼吸系とは違う仕様になっている。
奥義のカウントを早めることで時間のかかる奥義を早々に発動させる強さはFEHをある程度プレイしていれば散々理解するだろう。奥義カウント変動量+1のスキルはそれだけで価値が大きい。速さの高いユニット、攻撃の高いユニットにそれぞれ持たせると、回転率の高い奥義で更に高い攻撃力を得る。また、このスキルは攻撃時に値を参照するので、戦闘時に攻撃/速さを高めるスキルと合わせて利用することもできる。これらは聖印にも存在するので、かなり色々な組み合わせが考えられる。自分なりの方法で攻撃/速さを高めよう。
②魔道の刃
魔道の刃3(ユルグ)
実は継承可能なユルグのスキル。味方の魔法と隣接している時、ダメージ計算を相手の守備/魔防の低い方で計算するスキル。歩行の剣・槍・斧・弓・暗器にのみ継承可能。間違ってもフェリシアに継承してはいけない。
このスキルのややこしいところは、実は「戦闘前奥義*22も守備/魔防の低い方で計算する」という点*23。この点がCスキルの歩行の魔刃*24と異なっていることに注意。フェリシアの氷皿は魔道の刃と同じ。なんでこんなにわかりにくくした?*25
守備魔防のどちらも高い、というユニットは数少なく、このスキルは確実に強い…と言えるはずなのだが、発動条件がやや面倒なのと、歩行にしか継承できない点、ユルグしか持っていないという点が逆風。それでもこのスキルが弱いものとは思えないので、継承難度が下がれば活躍の機会が増えるんじゃないか…とは思う。特に、戦闘前奥義を守備/魔防の低い方で計算するという点は見落とされがちなので、飛空城防衛に仕込んでおくと面白いかもしれない。
③覇神断竜剣
覇神断竜剣★(伝承アルム)
伝承アルムの専用スキル。ダメージに自分の攻撃の25%を追加し、反動に7ダメージを受けるスキル。普通の総選挙アルムの攻撃力は57くらいなので、他のスキル等の影響を考慮しなければ常時+14ダメージは見込めるスキル。強い。その分反動も痛いが。
日本語による攻略・解説記事の少ないFEHというゲームであるが、もしこの記事が召喚士の皆様の参考になったならば幸いである。
ちなみにBスキル・Cスキルはもっとややこしいので、解説記事を書く気になったとしても莫大な時間が必要になる。正直やりたくない。
*1:それでも合計値は15も上昇している
*2:特に武器。付属効果の強すぎる武器が多い。
*3:まとめることで何かに使えるわけではない。強いて言うなら偶像の天楼の参考に使えるくらい。
*4:もっと詳しい情報を知りたければ英語Wikiを見て欲しい。 Fire Emblem Heroes Wiki
*5:攻め立てなど
*6:ただし、ヒナタが獅子奮迅を持ってくるせいで彼自身を育てる人を減らす結果になっていると思われるのは皮肉。ある意味受難とも言える。
*7:とは言ったものの、守備魔防のどちらかは奥義で使わない限りほぼ使わないので実質+12である。
*8:ステータスは36/31/36/21/27。疾弓ミュルグレで魔防+3。
*9:魔防も決して高くない上に、守備は紙耐久と言われても仕方ないレベル。
*10:反動があるのは自分が攻撃したときのみ
*11:周囲2マスに0人だと+0、1人だと+3、2人だと+5、3人以上だと+7。
*12:攻撃時、攻撃速さが行動済ユニットが0なら+3、1なら+6、2以上なら+9。
*13:防御時、守備魔防が行動済ユニットが0なら+9、1なら+6、2以上なら+3。
*14:HP+5。
*15:自分の能力値合計が170より低い場合。170より高ければその値で処理される。
*16:なんだかんだで白飛行は13人もいる。
*17:敵防衛施設が5つ以上なら+1、4つなら+4、3つなら+7、2つ以下なら+10
*18:味方防衛施設が5つ以上なら+10、4つなら+7、3つなら+4、2つ以下なら+1。
*19:35/31/39/16/40
*20:36/27/37/16/34
*21:ただし聖印の方のアイオテの盾を使うことの方が多いかも。
*22:烈光、爆風など
*23:「戦闘中」という表記がスキルの説明文に無いのがポイント
*24:ヒューベルトが所持
*25:他のユニットに影響するスキルは戦闘中にしか効果が発動しないように設計されているからだろうか。ちなみにこれのせいで歩行の魔刃は見通せぬ深き暗闇(ブラミモンド専用スキル)に無効化される。
スポーツ観戦記① 2017.07.07 広島vsヤクルト
七夕。それは笹に短冊を吊るすこと、織姫彦星伝説がある以外は正直あまり知らない行事。それでも、ラッキーナンバーと言われる7が重複する何か特別な日。そんな日に、私が見た奇跡のお話。
2017年7月。広島は順調に貯金を伸ばして首位独走態勢。圧倒的な野手の力を持って2年連続の優勝も遠くない、と見られていたころ。しかし、投手力は盤石とは言えず、特に先発はこの年覚醒した薮田がいてなお足りない状況。この日の予告先発は2017年初登板となる戸田。2016年、交流戦辺りでのあの姿*1がまだ脳裏から消えていなかった私は、それでもやはり一抹の不安を抱きながら、期待を持って球場へ向かった。
ちなみにこの日、私は飲み会があったのに思いっきり蹴って球場に行った。結果的には大正解だったのだが。
2015年頃からおなじみの光景となりつつあった、半分が赤く染まった神宮球場。その赤い観客の目前で繰り広げられたのは、去年の姿が幻かと思わせるような戸田の投球であった。
1回、早々に山田哲人に2ラン被弾。ああ、これはダメな戸田か、と思わされてしまう先制打。
しかし、その後はなんとか抑え、4回表には松山のふらふらと上がったフライがライトスタンド最前に着弾。もしかすると、この時から不思議な世界が始まっていたのかもしれない。
さあここからだ、と赤の衆一万以上が息を入れた途端、戸田の堰が脆くも決壊。投手の原樹理を含む連打連打で2点、3点と2イニングで5失点。気づけば6点差。戸田に抱いていた一抹の期待は無惨にも打ち砕かれ、今日は仕方ないか、という雰囲気が球場半分を包む。*2
私自身も隣に座っていたおばちゃんと、
私「いや~今日はもう仕方ないっすね、また明日ですわ!」
おばちゃん「まあしょうがないよね、勝ちすぎてるし仕方ないわ」
というような会話をしていた。*3
その後は7回表に磯村・バティスタ・菊池・丸で2点を返すも、裏に九里がチャンスを許し1失点。8-3、5点差のまま9回へと進む。ちなみに隣に座っていたおばちゃんは7回が終わったくらいで帰ってしまった。これはしょうがない。*4
ここで、もし普通の試合だったら何事もなく終わったのだろう…が。しかしこの日、広島が貯金20で快調に飛ばす一方でヤクルトは5連敗中の借金19。何かを変えなければ抜けらない、と錯覚してしまうような沼の中にいたのだろう。先発の小川を抑えに回したのも、勝利を渇望するが故の足掻き、だったのだろうか。その足掻きが結果に結びつかないという点で、現実は残酷だったのだが。*5
抑え小川としての初球は、キャッチャーミットに届くことなく、レフトスタンドへと消えていった。静かに始まるはずだった9回表は、バティスタによって赤い歓声が包む世界に変えられてしまったような。
田中を挟んで菊池。これはもし逆風だったのなら、入っていなかっただろうという当たり。これで8-5、3点差。
丸が四球、鈴木誠也が中飛で2死1塁。流石に厳しいか、とやや諦めかけた私がそこにいた。まあ、2点取って嫌な印象は与えたしいいか、と満足していた。
しかし、そんな私をよそに松山が左中間へ二塁打。2点差の2死2塁。ついに本塁打で同点の局面が来てしまった。ここまで来てはしょうがない、負けた時のことなんて考えずに応援するしかない。
次の打者は西川。「釣り球を振ったり、大きく外れた球を振ったりして空振りだけはやめてくれよ…」という願いが通じたのが通じていないのか。釣り球を振ってもなんとか当ててファールで粘り、ファンの肝を冷やす。そして4球目、またしても外れ球に手を出すも二遊間へ。必死に送球する山田哲人。「走れ走れ!」と叫ぶ三塁側。全速力で走る西川。一塁塁審が手を開き、私にとって生涯で一番長い9回表がまだ続く。
2点差、2死一三塁。もう一発で逆転の状況。スタンドの期待通り、ジャクソンに代わってもちろん代打新井。三塁側は総立ち。*6ただただ、期待を込めて「あ・ら・い!」と叫び続ける。
4球目の直球、新井がついにバットを振り、ボールは空へ。*7
バックスクリーンに向かって飛んでいく打球。フェンスへ向かうセンター坂口が手前で足を止める。(ダメか…?)と思ったか、一瞬スタンドの歓声が小さくなる。しかし打球は見事にバックスクリーン下部に着弾。
お祭り騒ぎのスタンド。私も当然飛び跳ね*8、周囲と終わらないハイタッチの連鎖。喜びすぎてフィールドを見ていない間にいつの間にか追い込まれている打席の磯村。喜びすぎて腹筋を痛める私。何してんの?*9
その新井のHR当時のスタンドの様子は、いくつかYouTubeの動画サイトに上がっているものがあった。それを見ると狂喜乱舞する鯉党の姿が見られる。私もだいたいそんな感じだった。*10
9回裏、マウンドへ向かう今村の背中からは大歓声。*11ストライクが入るたびに大歓声。もう勝利しか見えていないカープファンたち。正直、この回のヤクルトの打者からは打てそうな感じがしなかった。この日HRも打っている山田哲人を抑えてゲームセット。
この日、球場の外周、帰り道でも赤い服を着た知らない人とハイタッチをしていた。テンションが狂った私は、このあと1週間ほどハイになった状態で過ごしていた。エンターテイメントが精神状態に与える力を感じた瞬間であった。
その広島は、この日をきっかけに浮上した、というわけでもなく、淡々とこの後も勝ちを積み重ねていった。しかし、横浜での鈴木誠也の離脱とともに暗雲が立ち込め、この年は予期せぬ形で終わることになるのですが、それはまた別の話。
ヤクルトは、続いていた連敗を止める好機を逃し、泥沼へとまっしぐら。2日後、1点差での勝利を目前に、またも抑え小川が新井に打たれて白星を逃した。*12*13その連敗は14まで伸び、連敗が明けても光を見ることなく、この年のヤクルトは球団史上最多の敗戦記録を作ってしまうのだった。
野球の試合は何が起こるか分からない、とは言うけれど、大方なにも起こらずに終わる。それは事実である。それでも、ごく稀にこういう試合が見られるかもしれないと思うと、やはりこれがスポーツの魅力なのか、と改めて思う。
また、真中監督の抑え小川構想は、その結果が大失敗に終わったのも事実であるが、やはり先発投手として十二分に役割を果たしていた選手を抑えに回す、というのは結果如何に関わらず悪手だったと思ってしまう。先の見えない、取り付く島もない状態で、何かを変えないと勝てない、と藁をもつかむ思いでの作戦だったのだろうが、現実は残酷である。この試合の俗称である「七夕の奇跡」は、その名の由来として「七夕の悲劇」を持つ。*14「七夕の悲劇」を産んだ、プロ野球記録の18連敗でも、抑え投手の不在から先発黒木を配置転換するなどしていたという。*15もちろん一概に言える話ではないが、監督という重責がどれだけ人の判断を狂わせるのか、を知ることができるような気がする。そして、七夕という行事自体は野球と関係があるわけではないが、何か魔力のようなものがあるのではないか、と思ってしまう。
参考
http://2689web.com/2017/CS/CS12.html
*1:特に印象深いのは旭川での日ハム戦の投球。大谷と中田から三振を取っていた姿は未だに思い出深い。
*2:この日を最後に、戸田は信頼を失ってしまった感じがある。もちろんその前年に転んで怪我をしたのも信頼を失った一因だが。
*3:ところで、野球場で偶然隣に座ることになった人との会話は何故妙な楽しさがあるんだろうか。全くどうでもいい話なのだが。
*4:もちろん勿体ないことをしたなあ、と後で思ったが、試合の状況があまりにも悪いので判断としては仕方ない。帰らなかった人の方が圧倒的に多かったのは事実である、が。
*5:最終的にこの抑え小川のプランが崩れたことが真中監督辞任の直接的なきっかけになったとか。連敗の狂気は人を狂わせる。
*6:そういえば今の神宮は内野席では立ってはいけないらしいですが。こういう状況でも立てないのはちょっとなあ、とは思ったりする。
*7:後に当時の中継映像を見ると、フォーシームがど真ん中に向かっていた。悲しいが、打たれて然るべき球であった。
*8:内野で飛び跳ねるのはよっぽどのことが無い限りやめましょう。
*9:腹部を抑えていると周囲の人に心配された。30分くらいで収まったが喜び過ぎには注意しよう。
*10:なんならniconicoには9回の中継がそのまま上がっていたりする。
*11:そういえばこの年の抑えは離脱の影響で中崎ではなく今村だった。
*13:参考:http://2689web.com/2017/CS/CS14.html
*14:もちろんこちらもヤクルト視点で七夕の悲劇と言う。
*15:偶然にもこの日、19年ぶりにロッテが七夕に神戸で試合を行い、見事に勝利を果たした。
モスクワ・サンクトペテルブルク旅行記㉒ おまけ
おまけ。本編に書くほどのものではないものを残しておく場所。というわけで、旅行記本編で書くほどのものではなかったもの、書き忘れたもの、その他もろもろのコーナーです。気づいたら増えてるかも。
そもそもの旅程
そういえばそもそも全体の旅程の話をしていなかったので。
1日目:成田→モスクワ
2日目:モスクワ(クレムリン等)
3日目:モスクワ(パトリオットパーク)
4日目:モスクワ(宇宙飛行士博物館、軍楽隊演奏会、プーシキン美術館)
5日目:モスクワ→サンクトペテルブルク(教会巡り、フィルハーモニー)
6日目:サンクトペテルブルク(エルミタージュ、バレエ)
7日目:サンクトペテルブルク(エルミタージュ新館等)
8日目:サンクトペテルブルク(要塞、ロシア美術館等)
9日目:サンクトペテルブルク→モスクワ→(飛行中)
10日目:(飛行中)→成田
と、まあこんな感じ。滞在自体は長めで休める体制だったものの、観光の旅程は歩行距離も長くかなり激しいものだったなあ、と今になって思いますね。
行き損ねた場所メモ
モスクワとサンクトペテルブルクで、行けなかった場所。もはや旅行記ではないけれど。
ロシアで一番有名な劇場。目の前までは行ったけれど、中は行く時間が無かった。チケット代も他の劇場に比べて明らかに高かったので少し厳しい。
◆1812博物館
モスクワの国立歴史博物館の分館。1812年のナポレオン戦争のみについて語った博物館。ここも時間が無かった。
ちなみに国立歴史博物館は行ったのに記事に書き忘れた。正直印象が無い。
サンクトペテルブルク郊外の宮殿。ここは皇帝一家が夏に住んでいたとかいう場所なので夏に行くべきかも。
◆エカテリーナ宮殿
サンクトペテルブルク郊外の宮殿。ここも皇帝一家が夏に住んでいたとかいう場所なので夏に行くべきかも。
◆サンクトペテルブルク中央軍事博物館
閉館日で行けなかった。カラシニコフ展をやっていたという噂があった。
◆サンクトペテルブルク中央海軍博物館
近くは通ったが時間が無かった。そういえば海軍系の展示は確かにほとんど見られていない。
鉄道系の博物館、そういえば行けば良かったと帰国してから思った。旅行中は完全に頭から抜け落ちていた。
他にもあるかもしれないけれど、とりあえずこんな感じ。今回訪れた施設の中でももっとしっかり観光したい施設が数多くあったので、まだまだ行き足りない。特にサンクトペテルブルクは1~2週間くらい滞在したいくらい。
食事の話
ロシアでの食事の話。その辺で適当にパンを買った日もあれば、レストランでそれなりに食べた日も。というわけでここにメモ代わりにまとめる。
1日目昼:機内食(写真無し)
1日目夜:機内食(写真無し)
2日目朝:カロリーメイト
2日目昼:トレチャコフ美術館で売ってたパン
2日目夜:レストラン(ヴァレニチナヤNo.1)
3日目朝:カロリーメイト(2日連続2回目)
3日目昼:パトリオットパークのレストラン(カフェ・アーミー)
そういえばロシアのレストランはセルフ方式が結構多い。ここもそうだったのだが、我々は入ってすぐ迷っていた。教えてくれた現地のおじさんありがとう。
3日目夜:レストラン(ムームー)
4日目朝:カロリーメイト(3日連続3回目)
4日目昼:KFC
4日目夜:グム百貨店内の食堂
5日目朝:カロリーメイト(4日連続4回目)
モスクワで泊まったホテルには朝食がなかったので、毎日のようにカロリーメイトをぽりぽり。8~9箱持って行ったカロリーメイトが火を噴いた。
5日目昼:レストラン(ソヴィエトカフェ)
5日目夜:レストラン(スリコ)
6日目朝:ホテルのレストラン
サンクトペテルブルクのホテルには朝食があったのでのんびり食べていた。毎朝ヨーグルトを飲んでいた。
6日目昼:エルミタージュ内でジュースだけ。時間が無かったので…。
6日目夜:レストラン(ストロガノフ・ステイク・ハウス)
7日目朝:ホテルのレストラン
7日目昼:マクドナルド
7日目夜:レストラン(カフカス・バル)
8日目朝:ホテルのレストラン
8日目昼:ペトロハヴロフスク要塞内の食堂
8日目夜:レストラン(マシャ・イ・メドヴェジ)
9日目朝:ホテルのレストラン
9日目昼:マルカメ
9日目夜:機内食
10日目朝:機内食
10日目昼:成田空港内(中華そば 富田)
ロシアでの食事は、写真で見るとそんなに美味しそうに見えないような感じがする。ちゃんと美味しいものは美味しかったのだが…?
赤髪の話①
※注意事項※
個人の価値観と酷い偏見に満ちた汚い文章のため、ブラウザバック推奨。
こんな文章を読むくらいならプニキやれ。
私は友人にしばしば「赤髪のキャラクターが好きすぎる人間」「赤髪ならなんでもいい奴」「髪色しか見てない」「作品に赤髪がいないと興味も示さない」「赤髪のキャラを見るとお前を思い出すようになった」「赤髪狂」などと言われる。酷い言われようだ。そんなに赤髪のキャラクターばっかり好きになっている自覚は………………
ある。悔しいが、ある。病的なくらい赤髪のキャラクターが好きと言われるが、まぎれもない事実である。赤髪であれば知らない作品のキャラクターであっても気になるし、名前もすぐに覚える。新しく飛びこんだコンテンツでも、どうしても赤髪のキャラクターに最初に目が移る。人にお勧めされるコンテンツの判断基準として、赤髪の可愛いキャラクターがいるかどうかが一つ重要なものとして存在している。というわけで、この赤髪についての話をしよう。
赤髪とは
そもそも、赤髪自体は欧州、特にイギリス周辺を中心に、割合は少ないが実際に存在する。ワインレッドに近い明らかな赤色から、本当に赤髪と呼ぶべきなのか、と少なくとも私が思う程度には金髪に近い赤色まで、様々な赤髪があるそうだ。*1日本では、有名な小説である「赤毛のアン*2」の主人公アンが有名だろうか。ハリーポッターのロン・ウィーズリーも赤毛だし、映画版で彼の役を演じたルパート・グリントもその一人だ。しかし、そもそも赤髪の人口が少ないこともあり、様々な歴史的経緯に由来して、特にイギリスでは差別的な扱いを受けることが多いという。*3英国王室のヘンリー王子*4でさえ、その赤毛を揶揄されたことがあるという。*5しかし、Red Hairで検索して出てくる方々の写真を見るとなかなか美しい髪色をしている、と思わされる。
また、数こそは少ないが髪の毛を赤く染める人も、これは世界中に存在する。X JAPANのhideのような、ロックバンドの印象が強いだろうか。流石に原色に近い赤は少ないが、赤みがかった髪の人はしばしば日本でも街中で見かける。
そんな三次元の赤髪も嫌いではないのだが、私はそういう話がしたいわけではない。ここからは、主に二次元コンテンツにおける赤髪の話をする。
アニメ、ゲーム、漫画、小説など、実世界を舞台にしない物語では、当然設定の自由度が広がる。それは髪色についても言え、現実では少ない紫色や桃色はもちろん、部分によって違う髪色のキャラクターも近年では増えている。例えば、遊☆戯☆王の武藤遊戯*6、艦隊これくしょんの長波*7、Fate/GrandOrderの清少納言*8、にじさんじの夜見れな*9あたりが挙げられるだろうか。極端なところで言えば、うる星やつらのメインヒロインであるラムの髪は虹色に設定されているそうだ。*10が、実際のところ髪色の扱いは作品によって様々である。例えば、赤髪のキャラクターが本当に赤髪であるか、というのは作品によって異なる。実際に赤髪の作品もあれば、キャラクターの区別、イメージ付けのために、実際は黒や茶髪のキャラを赤髪として描いているということもある。そのあたりの解釈の違いは、作品によって異なるものの、こういった事象がある裏には、赤髪のキャラクター、赤という色に対する我々人類が抱く共通イメージがある、ということなのだろう。髪色でそのキャラクターの性質の一部を表現する技法は、しばしばみられる手法である。*11
では、赤髪のキャラクターに我々が抱くイメージとは、つまり赤色に対する我々のイメージとは一体なんだろうか。こういった色のイメージは、おおよそその色を代表するものから来ていることが多い。
赤は、炎の色である。炎は世界を焼き尽くし、一方で世界を照らす光を産む。また、人や物を温める存在でもある。また、概念としての心の中の火は、情熱・激情の象徴である。
赤は、血の色であり、戦いを表す色である。赤い星である火星は、その名を戦の神に由来する。
赤は、警告色である。生物が毒を持つことを主張したり、それに擬態するための色である。血の色であるためか、警告色であるためか、人は赤色に対する反応が強い。標識や、信号の赤は強い意味合いを持っている。
赤は、心臓の色である。中世、愛を司る器官として扱われた心臓は、やがて、ハートマークとして表され、赤いハートマークは恋愛・情愛の象徴になった。
こんな感じだろうか。赤色といえば、他にも革命、共産主義、丹、辰砂、林檎、花、夕焼けなどが挙げられるだろうが、キリがないのでこの辺りで止めておく。以上のことから、赤髪のキャラクターに与えられるイメージと言えば、炎属性、好戦的、暴力的、情熱的、情動的、 身勝手、恋愛的、性的、あたりだろうか。赤髪のキャラクターが全てこの特徴のどれかに当てはまるわけではないだろうが、物語で赤髪のキャラクターが出てきた時、我々はそのキャラクターにこういったイメージを抱くのではなかろうか。*12
ところで、赤髪のキャラクターとは言ったものの、赤という色は範囲が広い。赤に近い髪色として、桃色・ピンク色、赤茶色・茶色、朱色・橙色、紫色などが挙げられる。これらの髪色のキャラクターは、もちろん赤との接点が無いキャラクターも多いだろうが、一方で赤色のイメージを一部受け持っているキャラクターもいるのではないか、と思う。*13が、ここでは深く追及はしない。
また、キャラクターにおける赤という色を語る上で欠かせないのが、日本における戦隊シリーズではないだろうか。赤は主人公の色、というイメージを付けたのは、ゴレンジャーの系譜を継ぐこのシリーズの貢献が非常に大きいはずだ。これは、赤髪のキャラクターの話とは少し離れるが。
赤髪個別論
ここからは、赤髪のキャラクター個人について語っていく。が、私があまりよく知らないキャラクターについても記述しようと努力した結果、曖昧な語りのキャラが何人か出てきてしまっている。じゃあ語るな、と言いたい。ちなみに、私自身が女の子について語りたいので赤髪の女の子の話ばかりになる。*14
赤髪のキャラクターと言えば、どういったキャラクターを想像するだろうか。古今東西、様々な赤髪のキャラクターがいるだろう。その中でも、世界的に著名な赤髪のキャラクターと言えば、ディズニー映画「リトル・マーメイド」*15の主人公のアリエルではないだろうか。
そもそも、原作のアンデルセン童話の「人魚姫」は金髪だったそう。それが赤髪になった理由は、その5年前に「スプラッシュ」*16という実写映画が同じ「人魚姫」を題材として公開されており、この金髪の人魚姫とのイメージとずらしたかったからだとか。その髪の赤色が、海の青・尾のエメラルドグリーンと合わさって綺麗な映像を作ったとか聞くと、なかなか面白い話だなあ、と思う。私は残念ながら見たことが無いのですが。
アリエル自身の性格は、その髪色の経緯もあって赤のイメージと合うイメージはない。そもそも身近に赤髪が現実に存在する西洋文化で赤髪に特別なイメージを持たせるのは不味い。
ところで、実写版リトルマーメイドに赤髪の子を何故使わないのか、みたいな話があったようななかったような。様々なマイノリティに配慮しなきゃいけないというのはなかなか難しいんだなあ、とその時思ったような思い出。
日本のアニメで赤髪のキャラクターを探すならば、古いところで言うと「キューティーハニー」が挙げられるのではないだろうか。キューティーハニーは、その名を冠するアニメ「キューティーハニー」*17の主人公である如月ハニーの戦闘用フォーム。元の如月ハニーは金髪であり、また、様々な別の姿に変身する*18が、基本の戦闘用であるキューティーハニー、つまり赤髪の形態が最も印象深いのではないだろうか。
このキューティーハニー、全体的に赤・ピンクがテーマカラーのキャラクターであり、かつハートマークを意匠として用いている。そのイメージは、戦闘用であり、かつお色気要素が強い、という今につながる赤・ピンク色のイメージをこの時点で作っているような気もする。流石に気のせいか。
ところで、キューティーハニーの第一話がYouTubeで公開されている。全裸になる過激すぎる変身シーン、OPと共に登場するキューティーハニー、何故か歌いながら戦うキューティーハニー、となかなか面白いので興味があれば見て欲しい。
https://www.youtube.com/watch?v=BInwUlJ-YhM
ここまで何とかかんとか書こうとはしてみたが、あまり知らないキャラクターを語るのはいくら赤髪でも正直苦しい。とはいえ、新たな発見があったりするので面白い。…が、流石に無知で語るのは限界がある。作品を見ればよいのだけれど、なかなか時間の確保が難しいというわけで、ここからは何人か有名どころを列挙するだけにする。らんま1/2の早乙女らんま、エヴァンゲリオンのアスカ、アニメポケットモンスターのムサシ、ToHeart2の向坂環、灼眼のシャナのシャナ辺りが挙げられるだろうか。もし奇怪な人間がいて、知らないなりに書け、と言われたら諦めてちょっとだけ書くかもしれない。このあたりの方の性格が赤髪の喚起するイメージに合うのかは分からない。でも赤髪のキャラってだいたいツンデレか元気系か姉等の年上系の3つが多いような気がする。
ここからは私が好きな赤髪のキャラクターの話をしよう。
私が赤髪のキャラクターを明確に好きだとなった初めてのキャラクターは、恐らくポケットモンスターブラック/ホワイト*19のジムリーダー、フウロ。まだネットで情報を仕入れることをしていなかったころの話。何も知らない私は意気揚々と冒険を楽しんでいた。それこそ、そのころの私はまだキャラクターへの愛はまだ弱かったくらい。フキヨセジムに意気揚々と挑んだ私は、BW特有の彼女のカットインに一目惚れしたのでした。*20
溌剌とした性格、攻撃的なジムの仕掛け、今にも飛び出さんとするカットイン、美しい赤髪、その髪を目立たせんかとする水色の飛行服。非常に完成されたキャラクターデザインだと今でも思う。それにしても胸の主張が凄い。そこもすき。
私の赤髪好きはここから始まったと思っているし、良くも悪くも、私はフウロに性的趣向を歪められたと今でも思っている。大変罪深いキャラクターである。惜しいと思ったのは、ポケモンというシリーズがあまり人物に焦点を当てた作品では無いことだろうか。フウロの台詞数はタワーオブヘブンでのイベントくらいで少なく、BWでは再戦すら不可能。それでもプレイヤーに深い印象を残したというのは凄い、とも言えるが。
アニメ…?知らない子ですね…。
それにしても、フウロを始め、BWのキャラクターデザインは非常に秀逸だと今でも思う。もちろん物語上の見せ方もあるのだろうけれど、イッシュ地方のキャラクターの人気が他の地方と比べてもかなり上位に位置していると思えるのは、気のせいではないだろう。フウロを含め、カミツレ、N、メイちゃんの絵とかは未だに見る。私はトウコ派ですが。*21
さて、次に挙げたいのはファイアーエムブレム覚醒*22からティアモ。赤髪ロングの天才天馬騎士。なんでも器用にこなす…というのが少なくとも世間の評判。能力面ではかなり露骨に優遇された一方で、恋愛面ではかなり冷遇されていたキャラクター。というかその差がアイデンティティのキャラクター。*23*24走るのは意外と遅いところとかも結構愛らしく思える。覚醒の女性キャラではルフレ、ルキナ、サーリャと並んで人気だと感じる。みんな赤髪の魅力が分かったのか!(違)
ところで、ティアモとルフレの支援Sの一枚絵の話なのだが。身長差を表現したかったのだろうか、ルフレの肩の位置くらいにティアモの顔がある。私のルフレ君は体格の小さい、少年寄りの容姿を選んでいたため、この身長差の違和感が凄い。私は初見で膝立ちしているのだろうかと解釈していたのだが、冷静に他の体格のルフレの存在を思い出して????となってしまった記憶がある。どうでもいい、一部のプレイヤーにしか伝わらない小ネタなのだが。
なんだかんだでFE無双やifにもそれっぽく出張しているし、FEHでも超英雄を2つを貰っているので、かなり優遇されている。超英雄の1つはその本編での恋愛面の不遇さを逆手に取った花嫁衣裳、もう一つは水着衣装で貝殻の槍。花嫁衣裳が出た時、私は本当に泣くかと思った。FEHがあって良かったと思ったものである。
そのティアモの娘であるセレナは、ゲーム中でこそ赤髪になることはできないが、公式絵等のデフォルトカラーは赤髪。*25ifやFEHといった別作品に出演する際も赤髪。公式的には、母親の髪色と同じ色を採用したいらしい。私のプレイでは紫髪だった*26が、ifやヒーローズを通して赤髪というイメージが一番強くなってしまった感じがある。覚醒プレイ時はこの髪色が標準だと思っていたけれど、いつの間にか公式絵(母親)の髪色に認識がずれていった…というのはあるある話だと思う。母親が赤髪ロングなのに対して、こちらは赤髪ツインテール。しかもかなり長め。戦っているときに邪魔にならないのかと心配になってしまうが。そういえば、FEシリーズにおいて赤髪ツインテールというキャラクターは他に思い当たらない。*27シリーズ通して彼女一人の個性であると考えると、その髪色になかなか面白いものを更に感じてしまう。
その性格は母親の万能さを見て育ったせいで少々捻ったものに。比較対象のレベルが高すぎると人の性格は少し捻じれてしまう、というのは納得できる。その結果誕生したのが素直さを失ったツンデレ。とはいえその内面に穏やかさ、素直さを残しているような気配も感じるので、そこに母親の優しさを感じられるような。母親の万能さへの劣等感から、天馬に乗らずに地に足をつけて戦う姿は何か心に来るものがある。比較され続ける超えられない存在と愛すべき優しき母としての2つの意味を持つ存在は、未来世界での戦いの過程の中で神格化されていったのだろうか。非常に良い関係性だと私は感心したものだ。母親と違って足が速い…のだが、その優勢を彼女が知るのはいつになるのだろう、知った時どういう反応をするのだろう、と今でも思う。
この親子は、その設定の都合もあり覚醒の中で1~2を争うレベルで強い。その強さもやはり人気の秘訣なんだろうか、と今になって思う。起用回数がそのまま愛着に繋がるのはよくある話、ではあると思う。*28
ところでそろそろセレナにも超英雄が欲しい。FEHのスタッフさんなんとかお願いできませんかね。*29
今思うと、私が赤髪好きを名乗る根幹を作ったキャラクターはこの2人だろう。*30この2人の影響が今まで尾を引くことになるわけだが、それが私においては偶然赤髪であっただけで、幼少期・少年期に触れたコンテンツに嗜好が左右されるのはままあることではないのだろうか。読者諸君にも今持っていて、自覚している嗜好があると思う。その源流をたどってみると、意外なところに行きついたりしないだろうか。私自身もまだ、フウロ以前に源流があるかもしれないと思って捜索を続けている。自らの好みの源流を辿る旅をしてみるのはいかがか、と提案してこの文章を終える。
ところで、タイトルに①とついてあるが、続きを書く予定はない…が、一応好きな赤髪のキャラクターのストック自体は何人かいるので、気が向いたら書くかもしれない。艦これの嵐とか、FE Echoesのセリカとか。もしかすると少し拡大してピンク髪/紫髪の話をするかもしれない。
*1:現実の赤髪と呼ばれる人々は、だいたい我々の色彩感覚だとオレンジ・朱色に相当することが多い。
*2:ところで赤毛のアンという題名は日本語訳の時につけられたものだそう。英題はAnne of Green Gables。髪の色とは全く関係が無い。
*3:赤毛の人口が多い地域としてアイルランド・スコットランドが挙げられるらしい。イギリスでの差別的な扱いはそういう面もあるのだろうか。
*4:王室を既に離脱しているが、一般的に彼は王子と呼ばれるのでここでも王子と呼ばせていただく
*5:Carrot-Tops: Being Red Not So Easy - ABC News
*6:金+黒+赤。冷静に見直すと非常に奇抜な髪型をしている。
*7:外側が黒色、内側がピンク色。いわゆるインナーカラーだろうが髪が長すぎてよくわからない。
*8:黒+水+赤が複雑に並ぶ。この配色でバランスが取れているのは正直凄い。
*9:左右が白黒ツートンカラー+ちょっとだけ赤。おそらく赤い部分は髪の内側と思われる。
*10:実際は、CDの裏やタマムシのような構造色に由来する、見る角度によって色が変わる虹色という設定らしい。アニメ版は作画の都合で緑に固定されたそう。
*11:これを逆手にとって、髪色等の見た目とのギャップを狙う作品もあるだろう。
*12:私は海外の作品に詳しくないので、海外のキャラクターの髪色とそこから喚起されるイメージの一致度合いについては知らない。髪色とそのキャラクターの属性を一致させるのは、もしかすると日本だけの話なのかもしれない。
*13:例えば、ピンク髪のキャラクターに性的なイメージがついたり、橙髪のキャラクターに情熱的なイメージがついたりすること。
*14:知名度を考慮して、ドナルド・マクドナルドについては特例で語ろうかと思ったが、可愛くないという理由で却下した。別に好きでもないし。
*17:初代は1973~74年放送。戦うヒロインの元祖であり、お色気変身シーンの元祖。
*18:例えばレーサー姿のハリケーンハニーは黒髪、スチュワーデス/CA姿のアイドルハニーは緑髪、など。
*19:2010年発売。
*20:この時はまだ赤髪のキャラクターへの愛が強かったわけではない。赤髪愛に気づくのはその数年後のこと。
*21:とにかくBW2未プレイなのが大きい。プレイしたいとは思っているのだけれど…
*22:2012年発売。
*23:そもそもその名前の由来からして恋愛面で冷遇されることが確定している。
*24:覚醒・ifはアイデンティティが露骨なキャラクターが多かったねって今でもやはり思ってしまう。
*27:不思議なことに、桃髪ツインテールのキャラクターはメイ、セーラ、ヒルダ(風花雪月)、レーヴァテインと4人もいる。この差は何なのだろうか?
*28:もちろん例外もある。FEでは起用するのが難しいアーダンや、モブ敵将なのに妙な人気を誇るグローメル辺りが挙げられるか。ただし両者とも印象的な、唯一の個性を持っている。
*29:CVがアンナさんと一緒なのでいつか来るだろうと思ってもう2~3年経った。
*30:セレナはFEif発売までは赤髪のイメージが薄かったのでここでは除外。